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アーロン・ラルストン 奇跡の6日間

ユタ州のキャニオンランズ国立公園で、スロットキャニオンと呼ばれる、乾いたゴルジュのような砂漠の迷路を単独で探索していたアーロン・ラルストン。
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岩溝に挟まったチョックストーンにつかまって下降しようとした時、その岩が動き出し、かろうじて落石から身をかわしたものの、右掌を岩溝とチョックストーンにはさまれてしまう。片手を縫いとめられた状態で、手持ちの装備を駆使して脱出のためにあらゆる手を尽くすがどれも成功せず、水も食糧もほとんどないまま6日間をひとりで生き抜く。限界に近づいていることを自覚し、また挟まれた掌がすでに腐敗していることに気づいた彼は、自らの腕を切断してようやく脱出する。
「この腐敗した局部から、残りの肉体を引きはがしたいと思った。これはいらない。ぼくの一部ではない。生ごみだ。」
それまでも、一度は手を切り落とすことを試みて失敗に終わっているのだが、ここへきてついにそれを「やりとげる」。

 ・・・ううう~、読んでいるだけで胃が痛くなるようなノンフィクションだ。山野井泰史さんのギャチュンカンでの生還劇を沢木耕太郎が描いた「凍」も凄かったけれど、これも負けず劣らずとんでもない内容。人間って強いなぁ、というか・・・私だったらあっさりあきらめるだろうな・・・。
でも、アウトドアで遊ぼうとしてる人なら、この本は読んでおいて損はないと思う。(カラダにはとっても悪いけど・・・久々に消耗してしまった読書であった。) 

小学館、Aron Ralston著、中谷敏一訳、2005年6月1日第1刷発行
BETWEEN A ROCK AND A HARD PLACE

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