驟雨
旅というのは、予定調和なんかとは縁のないところにあるからこそ面白いんだと思う。 頭上を梅雨前線が彷徨し、驟雨やら薄日やら、めまぐるしい天候変化に見舞われながらのプチ旅。見たことのないものを見たり、行ったことのないところへ行ったり、やったことのないことをしたりするのにはいくつになっても心が躍る。
マクロにせよミクロにせよ世界は広い。知らない世界がまだまだあり、それを見てみたいと思える限り旅人でいられるのだろう。
そして、初めて訪れる地でつかの間のくつろぎの場をみつけられるかどうかが旅のよしあしを左右するのだろうと思う。その場所は、巨岩の陰であったりちょっとした河岸段丘であったりすることもあれば、今日みたいに山あいの民家の軒先だったり、鄙びた“いで湯”であったりするところが私の脈絡のなさなんだけど・・・。
こんな浮気心を自分に許す甘さ、集中力のなさがクライマーとしての進歩を妨げているのかもしれないが、しっとりと露を含んで豊穣なみどりを輝かせている軒先の景観に心を奪われてしまう自分ってのもまた、“本当の自分”であるのだからどうしようもない。
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