最新アルパインクライミング
近頃山ヤの間で何かと評判のいい新刊本を貸していただいて、ようやく読んだ。賛否両論、いろいろな評価をされているガメラさんだが、本書は確かに“いい教科書”だと思う。少なくとも、発展途上にある私のような山ヤには必読の一冊と言っても過言ではないと思う(買って蔵書すべきかなと思っている)。
具体的な技術もさることながら、序章で本チャンクライマーに対する“心構え”みたいなものが書かれてるのがいい(実は耳が痛いんだけど)。
「アルパインクライミングを目指す者は、登れる難度(上限)を高めるために高グレードを目指すのではなく、落ちない難度(下限)を上げるために高グレードを目指す、という意識改革がぜひとも必要と言える気がする」
「単にビレイ環にロープを出し入れしているだけというのは『ビレイ経験』のうちに入らない。・・略・・それも年に数回、しかもその時だけ構えて、などというようなものではダメで、やはり実際のクライミングの中で頻繁に繰り返していなければ習得はおぼつかない」
「・・略・・『遅いのはしょうがない』と言う。だが、よくよく考えてみれば決して『しょうが』なくはない。他の人は『しょうが』あるためにしっかり下積みを積んできたのに、それができないというのは明らかに努力が足りていないのだ。それを棚上げにして他人に迷惑を及ぼすというのは身勝手に過ぎる」
私のようないい加減なヘボが「最近の潮流としてはこういう技術が主流なんだよ」って話をしても、うちの会あたりではダ~レも耳を貸してくれない。どうせ「へ~、またなんか言ってるな」くらいにしか聞いていないんだろうし、聞いたところで「自分はこう教わったからこうするし」ってことで考えなおしてみようとはまずしない。別に本チャンに行かないんだったらそれでもいいけど、もしも、もしも、アルパインクライミングをしてみたいなんて思ってるなら、最新版の技術が解説されてる本に目を通すくらいはやってもらいたい・・・せめて後続の指導をする立場の人くらいは・・・と思うが・・・。
でも、古い技術に固執して、「いや、こっちの方が慣れててラクだし」とか言うような人とは絶対に組みたくない・・ってーか、組んでもらえないのは私の方か・・・。
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