THE LONG WALK
1939年のソヴィエト連邦。スパイに祭り上げられ、激しい拷問で自白を迫られ、挙句の果てにシベリアで強制労働25年と宣告された25歳のポーランド人元将兵がいた。 送られた東シベリアの収容所から、仲間を募って脱走を敢行、極寒のシベリアの原野を歩きとおし、バイカル湖からモンゴル、ゴビ砂漠、チベット、そしてヒマラヤ越えを敢行し、インドでようやくイギリス軍に保護されるまでのサバイバルな約一年、6500kmの徒歩の旅を描いたノンフィクション。
1956年に初版が出て以来25ヶ国語に訳され、今なお版を重ねているそうだ。
超スリリングな収容所からの脱走、極寒のシベリア、灼熱地獄の砂漠、急峻なヒマラヤ山岳地帯でのクライミング・・・7人の仲間が、インドに辿り着いた時には4人になってしまうという、常に死と隣り合わせの旅だったが、最後にヒマラヤ山中で“イエティ”と思しき生物に遭遇したというのがステキなアクセントだ。
どんな場合でも、あきらめず、希望を喪わないでいられるのは、精神力なんだろうか、素質なんだろうか。
脱出記-シベリアからインドまで歩いた男達-
スラヴォミール・ラウィッツ 著
海津 正彦 訳
2005年9月10日 初版第1刷発行
ソニー・マガジンズ 刊
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