日日是好日
母が「あの人は、タダモノじゃないわよ」と評する近所のおばさんの正体は、“茶人”だった・・・
大学生の時、その先生に入門し、四半世紀にわたってお稽古を続けてきたという人気エッセイスト典奴サンによるお茶ワールド。軽妙なタッチで“異世界”茶道のあれこれを綴ったほのぼのとした一冊。
こんな一節がある。
なんとか点前を覚えようと、
「えー、こぼし→茶碗→棗、それから、えーと、袱紗・・・・・・」
指を折って順番を暗記しかけた。すると、
「あっ、ダメ、覚えちゃ!」
先生にぴしゃりと止められた。
「そうやって、頭で覚えちゃダメなの。稽古は、一回でも多くすることなの。そのうち、手が勝手に動くようになるから」
開き直ってるわけじゃないけれど、実は私も、「手が覚えるまで繰り返すしかない」と漠然と思っていた。ジャンルは全く違うけれどクライミングも同じで、頭でムーブを組み立てることなんてとてもできそうにもないから、あまり考えずに課題に取り付くことにしている。たくさんそれを繰り返すうちに、カラダが自然に反応するようにならないかなぁと思ってるんだけど、あまりに練習量が少なすぎてダメかな・・・・・。
日日是好日 -「お茶」が教えてくれた15のしあわせ
森下 典子 著
飛鳥新社 刊
2002.1.18 第1刷発行
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