風力マクドナルド!?
とある事情で北欧のエネルギー事情をつづった本を読んでいるのだが、全く驚くようなことばかり。京都議定書の目標達成が絶望的であるにも関わらず、まともな政策をしてない日本とはえらい違いで、北欧諸国は温暖化ガス排出抑制に本気で取り組んでいる。
環境先進国スウェーデンでは、同国最大の環境NPO「スウェーデン自然保護協会」が認定する“エコラベル”が非常に大きな市場影響力をもっていて、あらゆる企業が市場競争力を確保するためこの“エコラベル”取得の努力を行っているそうだ。「電気」ですらエコラベルの対象で、水力・バイオマス・風力・太陽光などの「再生可能なエネルギー」で作られた電力が認定対象となる。
そして、消費者は「電気を買う」際に、水力?太陽光?などと発電方法を選択することができる。最も安価な原子力発電を選ぶ人は非常に少ないそうで、ものを購入する際に価格よりも環境負荷を優先して考える“意識の高い市民”が多いので、企業も「環境にやさしい」姿勢を追及せざるを得ないのである。
ファストフードですら例外ではなく、マクドナルド社は地域の電力会社と契約を結んで風力発電の電気を使用した店舗「風力マクドナルド」を出店している。もちろん、使い捨てのプラスチック容器は追放されて、バイオマス燃料としてリサイクルできる紙容器を使用。こういった姿勢が評価され、「マクドナルドは環境にやさしい」という認知が広がっているという。
牛肉を消費すること自体が“環境に悪い”と言えば言えなくもないのだが、まぁそれはさておいて・・・ヴィトンよりグッチより、セレブに一番人気なのはバイオマスだったりして・・・な~んて考えると楽しくなってしまう。
『北欧のエネルギーデモクラシー』
飯田 哲也 著
新評論 刊
2000年3月15日初版第1刷 2004年7月初版第6刷 発行
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