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雪崩をめぐる俗説

Photo_68 俗説
「雪崩は何の前触れもなく襲ってくる」
真実
 メディアが「襲ってくる」という言葉を使うのを、よく耳にする。地震、隕石、それに失恋は、
何の前触れもなく襲ってくるかもしれない。しかし、雪崩には普通、明白な徴候がある。また、雪崩は「襲ってくる」ことはない。特定の時間、特定の場所で、特定の理由により発生するのだ。非常に重要なことなので、もう一度言おう。雪崩事故の90%は、犠牲者または犠牲者のパーティの誰かが引き金となって起こる。

俗説
「雪崩に埋まったら、唾を吐いてどちらが上かを見分け、その方向に掘る」
真実
 どちらが上でも関係ない。自分で自身を掘り出すことはできないのだ。それができたら、雪崩で
死ぬ者はほとんどいないだろう。雪崩のデブリは一瞬にして人を埋葬する。コンクリートで固められるようなものだ。だいたい、指一本動かすこともできない。デブリが割と柔らかく、手が表面に近い場合に、自力で脱出できた例もあるが、大多数の場合は、デブリから出る方法は2つしかない・・・・・・掘り出してもらうか、雪が溶けてから発見されるか。

アメリカで長年雪崩予報官として活躍してきた著者が、軽快でユーモラスなタッチで書いた雪崩に関する総合書。雪崩発生のメカニズムや弱層の構造、安定性の判断、遭遇した際の対処まで、緻密に綴られている。日本の定番本「決定版雪崩学」に比べ、より論理的・科学的な視点から書かれているように感じた。
雪山へ遊びに行くために雪崩の知識を、という人にはぜひオススメしたい一冊だ。

『雪崩リスクマネジメント』
ブルース・トレンパー 著/特定非営利活動法人日本雪崩ネットワーク 訳
山と渓谷社刊 2004年12月初版発行

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