神戸の老舗バー「アカデミー」
北野坂の集いの後、Keizoさんにお誘いいただき“アカデミー”へ。 以前、司馬遼太郎さんの『ここに神戸がある』という追想集の巻頭で紹介されているのを読んで、一度行ってみたいと思っていた神戸でも屈指の老舗。大正11年創業の歴史あるお店で、漆喰壁に描かれているのは、小磯良平、田村孝之介、津高和一、小松益喜、伊藤継郎、竹中郁といった錚々たる絵描きさんの寄せ書き。なんたる贅沢・・・。
1940年生まれの二代目店主さんはもの静かで、しかしなかなか筋の通った頑固一徹という感じの方。さりげなく、時折会話に加わってくださる。
酒飲みなんていずれにせよあまり小利口なイキモノではないとは思うが、酒の飲み方にもいろいろとあって、たまには静かに気の利いたバーで杯を傾けるのも悪くない・・・
司馬遼太郎氏が「“なるほど、ハイカラ文化財だな”と思った」と書いたのは今から45年の昔。おそらくこの店は、ずっとその時のままの雰囲気なのだろう・・
こんな素敵な場所に連れて行ってくださったKeizoさんに感謝。
『ここに神戸がある』連載第1回 “ハイカラの伝統”
月間神戸っ子 1961.4
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