「魂の森を行け -3000万本の木を植えた男」
地球規模で森林再生を推し進めている植物生態学者・宮脇昭さんの壮大な“ライフワーク”を綴ったノンフィクション。
植樹や緑化をするにあたって、ただ見栄えのいい木を植えるのではなく、“ふるさとの木によるふるさとの森”の再生、“本物の自然”の復元を目指す。
ゆるぎない信念と桁外れの情熱で、不可能をも可能にする行動力の人。その強烈な個性とブルドーザーのような実行力は、批判する人もきっといるのだろうが・・・。
“鎮守の森”の重要性を世界に知らしめ、日本国内はもとより、ボルネオでの熱帯雨林の再生や中国の万里の長城沿いに森を作るというような壮大な計画を実行に移しているこの人、地球環境にとって重要な人物であることは間違いないだろう。
個人的には夏緑林が好きだけれど、潜在的自然植生がベストであるということになれば、温暖化がさらに進むこれからは、日本中が照葉樹林に覆われてしまうのだろうか・・・
「魂の森を行け -3000万本の木を植えた男」
一志治夫 著 新潮文庫刊
(初出:2004年2月 集英社インターナショナル)
| 固定リンク
コメント