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剱岳北方稜線・3日目

07050400565月4日、雲が少し残っているが晴れそうな予感の夜明け。池平山手前のコルの幕営地からは後立山連峰がきれいに見える。池平山への登りはカリカリに凍った急斜面。トップ行けと言われたらどうしようかとドキドキ。が、CLがサクサク行ってくれてホっとしつつ、朝イチからダブルアックスでの登高にかなり緊張したせいかアヤシゲだった腹具合もなんとか平穏に。
0705040081しかし、クランポンが小気味よく効く真っ白な稜線を歩くのは本当に幸せな気分。自分達以外に誰もいない、これほど美しい世界を独占できる贅沢は山屋だけのものだろう・・
クラストと腐った雪が交互に現れ、隠れたシュルンドにビビりながらも、ルートファインディングの“謎解き”を楽しみながら進む。

0705040083池平山は意外と急斜面が多く、下りではラペルを繰り返すが、雪面の状態が非常に悪く、シュルンドに吸い込まれそうになったりして肝を冷すこと度々・・

セット、回収、次の支点構築・・と役割分担しながらチームワークを発揮してどんどん進む・・
ナイフリッジでトップに当たると、ドキドキするけど頭がアドレナリンに支配されてるせいか、妙に好戦的な気分になるのが自分でも不思議だ。どんな斜面でもどんと来い、みたいな・・?

0705040087 小窓への下りはラペルしながら小窓の頭への登り返しの斜面を観察、ルートを検討。
かなり長い登りで、日射も強まっているのでルート取りは慎重にしなければ・・
結局、頭でイメージした通りのラインが正解だったみたいだけど、途中で一日遅れで入山してきたという若者3人パーティに追いつかれ、小窓の頭直下でトップ交代。
0705040108若者たちは爽やかな笑顔で颯爽とトレースをつけながら追い越して行った・・。「中高年パワーをみせてやる!」と、稜線までトップは譲らないつもりだったんだけど、「交代しましょうか」とのお申し出に速攻で「お願いします」・・
小窓の頭で小窓尾根へ合流すると、そこは“一般ルート”という趣き。たくさんのパーティが続々と登ってくる。
もちろんトレースはバッチリで、さっきまで「自分でラインを引くのが快感」とかホザいていたのはアッサリ撤回、ステップばっちりの“高速道路”をありがたく登らせてもらう。
トレースがあるって、とってもラクなんだもん~・・

0705040138が、小窓の王からのラペルポイントは大渋滞。長い待ちを強いられ、結局三の窓に降り立つまでに2時間を要することに。雪がよければ1回のラペルでそのままトラバースしていけるのだが、下部の雪質が悪く、1回余分に斜めラペルをしているため時間がかかったのだ。
小窓の王の岩壁から溶けた氷がどんどん落ちてくるから、あんまり長居はしたくない場所なんだけど・・
三の窓に全員到着したら15:00。もう少し進むつもりで出発しようとしたものの、池ノ谷ガリーで小さなチリ雪崩が続発しているため、大事をとって行動中止とする。

0705040152 三の窓の快適なテントサイトで明るいうちから幕営。
何度かヘリが飛来し、どこかで事故か?と思いながら天気図を書く。到着時若者3名パーティだけだったのが、続々と到着パーティが増え、結局7張りのちょっとしたテント村に。
昨日までの静寂な夜とは打って変わってのニギヤカなサイトだが、とぼしい酒を飲み尽くし、翌朝に備えて早寝する。夜半、少し雨が降ったのと、雷とも雪崩ともわからない謎の破裂音が何度かして目覚めた・・

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