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『東京・自然農園物語』

都心には珍しい4千坪もの農地に隣接する安アパート。なぜかイマドキ「汲み取り式」のトPhoto イレがついた格安物件には、コピーライター、万年学生、ヤクザ、ホステスという妙な組み合わせの住人が暮らしていた。大家である農地の持ち主は、元々はブタを飼ってその糞を肥料にしていたのだが、年をとってブタの世話がたいへんになったのでアパートを建てて人糞を採集?することにしたらしく、4人の住人は近隣住民から「土肥農園のブタがわり」とバカにされていた。ところが、地主が急に亡くなって、意外なことに4人の住人がその広大な農地を相続することに・・
が、「5年間人肥を使った有機農法で農業を続けること」という奇妙な条件がついていたため、やったこともない農作業に取り組むハメになった4人が、「いかに手抜きをするか」に智恵を絞りながらも、徐々に土や草木に愛着を覚え始めて・・という、とってもタノシイ“農業ファンタジー”。
奥深い「シゼンのチカラ」が彼らを変えていく再生の物語・・・久々に楽しくイッキ読みした一冊となった。

著者の山田 健さんはサントリー宣伝部のコピーライター出身で、同社の「世界のワインカタログ」編集長でもある。ワインに関する著書もいろいろ・・先日読んだ「バラに守られたワイン畑」もそのひとつ。
私が欠席した前回の“マントルピースを囲む会”のゲストスピーカーだった。お話聞きたかったな。

『東京・自然農園物語』
 山田 健 著
 草思社 刊 2007年3月初版発行

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