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デイジーチェーンの破断実験

すっかり遅くなってしまったけど、研修会レポートその⑤。
0710200013数年前から、本来エイドクライミング用のツールであるデイジーチェーンをセルフビレイに転用することが増えていたが、2年ほど前にメーカーサイドから誤った使い方をすると危険だという警告が出され、ブラックダイヤモンド社の日本代理店であるロストアローさんのサイトでも「デイジーチェーンの危険な使い方 」というコラムが掲載された。

↑落下の衝撃で縫い目がほつれかけているデイジーチェーン

0710200016ポケットの破断強度は3KNと言われているが、実際にはどうなんだろう?ということで、ヤグラで実験。50kgくらいの重りを、落下率0.2弱くらいで落としてみたところ、ナイロン製のデイジーチェーンは数回で破断した。ってことは、1回や2回落ちたところで、そう簡単には切れないってコト!?とも言えなくはないが・・・


↑完全にポケットが破断したデイジーチェーン

文部科学省登山研修所が発行している「登山研修」の最新号(Vol.22-2007)の中で、「デイジーチェーン等による自己確保についての注意点」の中で、気になる記載がある。
フル装備を担いだ男性クライマーを想定した80kgの重りを60センチ落とすとどうなるかという実験。結果は・・・
ナイロン製のデイジーチェーンでは、支点に500KgF 程度の衝撃がかかり、ポケットの縫い目が破断。
スペクトラ製のデイジーチェーンの場合、ポケットは破断しなかったが、支点には最大で1000KgF以上の荷重がかかった。
この実験が物語るものは、スペクトラ製のデイジーチェーンでセルフビレイを取っているときに、レッジから落ちるなどわずかな墜落をしても、非常に大きな衝撃が支点にかかるということ。支点にかかる荷重は、当然クライマー本人にもかかるわけで、人体が衝撃荷重を受けた時に重篤な障害を受ける可能性があるとされる12KNに近い数値であることは見逃せない。もちろん脆弱な支点は破壊される。
伸びによって衝撃を吸収するナイロン製の場合でも、500kgNの衝撃が支点にかかるということは、リングボルト1本に掛けているような場合は支点が崩壊する可能性があるということだ。
やはり、近年言われているように、デイジーチェーンをセルフビレイに使用するのなら、あくまで仮のものであって、メインロープでセルフビレイを取らなければならないということですね。

★研修会レポートその他
その①:長さ調整ができるアルパインクイックドロー
その②:ビレイデバイス考
その③:フリクションノット回収「Kシステム」
その④:ポロネ

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コメント

へえーーーーーー、
ポケットの縫い目って案外簡単に切れるもんですね。
ロストアローのリンク参考になりました。
ありがとうございます。

投稿: geko | 2008年1月26日 (土) 02:34

gekoさん、お訪ねいただきありがとうございます。
まあ静加重であればすぐ切れるってものでもないですが、やはり誤った使い方をしないように気をつけたいですね。

投稿: にゃみにゃみ。 | 2008年1月26日 (土) 08:42

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