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『遠き雪嶺』

昭和11年、ヒマラヤの未踏峰「ナンダ・コート」に挑んだ日本隊・・・
0712100001 日本人初の本格的なヒマラヤ登山となった立教大学山岳部の遠征登山を実話を基に綴ったストーリー。
国内の名だたる山は冬季登攀やバリエーションも含めてほぼ登りつくされ、登山家達の目が海外へと向かい始めた時代・・「フィクション」と言いながらも、ナンダ・コート遠征隊の隊長を勤めた堀田弥一氏に直接取材し、膨大な資料・文献を読んで執筆された大作だけに、当時の日本の登山界がリアルに描かれていると思う。緻密に書かれた900枚の長編は読むのに約1ヶ月かかってしまったが、次々と巻き起こる困難をひとつずつ解決しながら壮大な登山活動が展開されるのは、読んでいてわくわくと面白かった。

『遠き雪嶺』
谷甲州 著
角川書店 刊 2002年10月初版発行

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