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「食べものはみんな生きていた」

このところ、なぜだか“農”やら“土”やらが気になってしかたがない。
Photoこの本は佐賀県唐津で50年にわたって農業に携わる傍ら、文筆活動にも取り組んでいる山下惣一さんによる「農からの提言」。小学生向けの新聞に連載されたものだが、いろいろな角度から今の日本の「食」の問題を取り上げており、「じいちゃん」が子どもたちに語って聞かせる優しくてわかりやすい表現ながら、鋭い視点が盛り込まれた読み応えのある一冊。大人にもオススメだ。

文中より・・・
「自由貿易をどんどんすすめていけば、飢餓はなくなるというのはウソだ。農産物の貿易は、あまっているところから不足しているところへ、ではなく、値段の安いところから高いところへしか行かない。だから、日本みたいな飽食の国がある一方で、飢餓の国があるわけだ」
そして、“身土不二”の思想なども絡めながら、
「農業は、それぞれの国や地域で可能なかぎり自給する、その方向でみんなが支援し協力していくというのが、地球上から飢餓をなくす唯一の正しい方向だ」
と結論付ける。世界40ヵ国以上の農の現場をその目で見、各地の農民と交わり、飢えている人々の現実も見据えてきた山下さんならではの“地についた”思想なのだろう。

日本の食糧自給率はカロリーベースで40%を下回っているが、実際のところこの問題は国際紛争などの影響で食料が足りなくなる可能性があるというだけに留まらない。「農」を工業と同列に扱い、生産性や効率、利潤で評価する「市場原理」が日本の農を壊滅的なところへ追いやった。長期的、あるいは環境的な視点が欠落した減反政策により、多様な生態系と水資源を涵養する偉大な自然環境「水田」が失われた。
食の安全、食文化、地域の環境保全、水資源確保・・多岐にわたるさまざまな問題は、農業をきちんと見直すことの中に解決方法が埋もれているのではないかと感じる。
とりあえず・・極にゃみ的には輸入パスタをちょっと控えて、国産のコメをもっと食べようかな。それと・・「農」の現場を知りたいな。

『食べものはみんな生きていた』
山下 惣一 著 講談社 刊
2004年6月 初版第1刷 発行

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コメント

にゃみにゃみさん、こんばんは~

祖母が家庭菜園で畑やってて、土のすごさ実感します。
一雨ふったら、どんどんそだってオバケきゅうりやトマト。
ベランダのプランターでやろうとおもったら、見事に失敗しました。敗因は、三泊四日の合宿でした・・・。
地植の威力はすばらしいですね!

本読んでみます~

投稿: なつ | 2008年4月25日 (金) 23:09

なっちゃん、こんばんわ~。

土の力はマジすごいよね。
この本、ホントおすすめなんで、図書館で借りてでも読んでみて。なにしろ小学生向けなので、読みやすいことは読みやすい。言葉遣いも平易だし、1章ごとにクイズもあって楽しい

投稿: にゃみにゃみ。 | 2008年4月25日 (金) 23:15

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