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悳先生の「アウトドアの救急法」

週末は野外におけるファーストエイドの第一人者、悳(いさお)秀彦先生による講習会。
0805100021忘れないうちに、極にゃみ的覚書を・・
山では転滑落などによる高エネルギー事故が多い上、医療機関への収容に時間がかかる。高エネルギー事故の場合、頚脊損傷など重大な傷害を受けている可能性が高く、受傷から1時間以内の処置の適否が予後を左右するので、居合わせた人の対処が非常に重要となる。

●想定外の非常事態に遭遇すると、正常な判断や行動ができなくなることがある・・「正常化の偏見(正常性バイアス)」=異常なことを正常の範囲と捉えてしまう錯誤。
同調性バイアス・・明らかに危険な領域にいるにもかかわらず、ほかの人が行動を始めるまで何もしないなど。
同化性バイアス・・明らかに異常な事態が発生しているのに、異常と認識できないような状態。
心理的にこのような状況に陥る可能性があることを認識しておく必要がある。

●高エネルギー事故者の初期評価「CABCD」
通常、ファーストエイドの「ABC」として、気道確保、呼吸の有無、循環のサインの順で確認を行うが、高エネルギー事故の場合は頚椎・脊椎損傷の可能性が高いため、まず最初にC:頚椎保護(用手式頭部固定 ※上の写真)を行う。その上でABCチェック、D:手足を動かせるかを確認する。

●観察と評価「LAFとDOTS」
Look and Feel:DOTSを目で見て、さらに触れて感じてチェックする。
DOTS:
 D(Deformities) 変形
 O(Open wounds) 開放創
 T(Tenderness) 圧痛
 S(Swelling) 腫れ
頭部から体幹部までの重要部分を重点的にチェック。

生死に関わる重大事故の場合は、評価や末梢の手当てなどに時間をかけることなく、一刻も早い医療機関への収容が重要。通信の確保のため携帯電話はできればパーティで別会社のものを複数持つと役に立つ場合がある。
ヘリレスキューの場合も、救助隊が到着するまでに適切な初期対処をしておくことによりより迅速な収容が可能になるので、救助隊と連絡がついたから何もしないということではなく、適切な処置を行い、事故状況や受傷起点からの経過などの引継ぎも的確に行えるようにしておく。引継ぎのための記録はメモすること。

★悳秀彦氏プロフィール
MFAインストラクタートレーナー、日赤救急法指導員、ワシントン州認定救急医療士、日本山岳協会遭対委員、労山顧問。『野外のファーストエイド術(地球丸)』の著者としても知られる。今月15日より、インドヒマラヤへ遠征予定。

<過去の関連記事>
アウトドアの救急法 2007年版
救急法講習会  ★山の救急法講習会二日目  
 2007年大阪府山岳連盟遭難対策委員会主催の講習会

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