定家葛
むかし、都に上って来た僧が雨宿りをしていると、若い女(亡霊)が現れてそこは歌人として名高い藤原定家ゆかりの「時雨亭」であると教え、葛の絡まる墓へと案内した。それは式子内親王の墓で、許されぬ恋の相手に先立たれた定家の断ち切れぬ想いが葛となって内親王の墓に絡みついていたと言うのが謡曲『定家』。
その植物「テイカカズラ」はキョウチクトウ科の常緑つる植物で、梅雨時に白い花を咲かせ、ほのかに上品な薫りを漂わせる。
式子内親王といえば新古今集時代の天才歌人で、
「玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの弱りもぞする」
という歌で知られ、その忍ぶ恋の相手が藤原定家というのが定説であったが、実は内親王が面影を慕っていたのは法然上人だったのではないかという説もあるそうだ。いずれにせよ、成就しない恋なればこそ趣き深く、美しく思われる・・
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コメント
今日休みだったから、ねーさんの家に咲いてる花を見に行こうと近くまで行ったんだけど、全く検討もつかずに敗退。とほほ
投稿: Kず | 2008年6月12日 (木) 00:06
それはザンネン。
ってーか、今ほとんど花は咲いてないですねー。ミニバラがこそーっと咲いてるくらいで・・
も少ししたら琉球アサガオが咲くけど、うちのロケーションはヨソモノが容易に到達できるほどわかりやすくはないですよん
投稿: にゃみにゃみ。 | 2008年6月12日 (木) 07:34