ヤブカンゾウ
夏のあぜ道などではっとするほど情熱的な色の花を咲かせているのは・・ヤブカンゾウ。中国原産のユリ科の多年草で、観賞用に移入したものが野生化した。朝咲いたら夕方にはしぼむ一日花で、中国ではこの草を身につけると憂いを忘れると言われていたことから「忘れ草」の別名も。花が一重のものは「ノカンゾウ」と呼ぶ。
恋ふれども逢ふ夜のなきは忘草
ゆめ路にさへや生ひしげるらむ
『古今集』より 詠み人知らず
ちなみに、春先の柔らかな新芽は山菜として親しまれており、蕾を茹でて干したものは中国食材の「金針菜(きんしんさい)」。最近は生の金針菜も出回るようになってきているが、日本ではまだまだ稀少な高級食材。鮮やかな緑色、しゃきしゃきの歯ごたえがなかなかGoodな素材で、中華だけでなくて和風に料理してもよく合うと思う。
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