『しぐさの人間学』
言葉を発しなくても、ひとは“しぐさ”や“身振り”で意志を表わすことができる。しかし、その意味は文化によって異なっており、例えば首をタテに振ると肯定、っていうのは私たちの文化圏がそうだっていうだけで、そうじゃない民族も存在する。ちょっとした手振りが、ある民族ではとんでもない卑猥な意味だったり、侮蔑表現だったりすることもあるから要注意・・。そんな、人間の「しぐさ」や身振りについていろいろなエピソードを綴ったエッセイ集。
著者の野村雅一さんは極にゃみ的お気に入りミュージアム「みんぱく(国立民族学博物館)」の教授で、本書は1998年3月から2年以上に渡って日経新聞に連載したコラムを再編集したもの。世界各国のいろいろな習俗などが紹介されていて、読んで楽しい一冊だった。長新太さんの挿画もいい味出してます。
『しぐさの人間学』
野村雅一 著
河出書房新書 刊
2004年2月 発行
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