雨中に咲く秋の七草
昨日訪れた茶山台で秋の七草のひとつ、萩が咲いていた。マメ科特有の愛らしい花姿、雨の中でも意外にビビッドな色合い。けれど萩には、淡々と咲いて、秋雨にうたれながら淡々と散っていくイメージがある。
我妹子に 恋ひつつあらずは 秋萩の
咲きて散りぬる花にあらましを
弓削皇子(万葉集)
想い焦がれて苦しむよりはいっそ潔く散ってしまいたい・・そんな想いを表現するのにはぴったりの花だと思う。
★秋の七草
「秋の野に 咲きたる花を 指(および)折り
かき数うれば 七種(ななくさ)の花
萩の花 尾花 葛花 撫子の花
女郎花 また藤袴 朝顔の花」 (山上憶良 万葉集)
ちなみに尾花はススキ、最後の“朝顔”は、キキョウのこと。現在“朝顔”と呼ばれている花は、熱帯原産で日本に渡来したのは平安時代だと言われている。なので、万葉時代に詠まれた「朝顔の花」がナニなのかについては諸説があるが、桔梗というのが定説のようだ。
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