フィールドワーク@東お多福山
六甲山系で唯一草原が残されている東お多福山だが、近年遷移が進み、
かつての面影が失われつつある。私の記憶でも、昔はとても見晴らしがよかった印象がある。現在は、ほとんど背の高いネザサに覆われてしまい、元々生えていた草原性の植物たちは絶滅しかけ?
そこで、兵庫県立人と自然の博物館の指導の下、昨年秋から「東お多福山草原復元化調査」というフィールドワークが実施されている。
一定の面積の調査区(コドラート)を設定し、植生調査とネザサの刈り取りを行う。継続的に変化を観察記録するというもので、今回行ったのはコドラート内に再び茂ったネザサを刈り取る作業など。
←調査・指導;ひとはくの橋本佳延研究員
←刈り取り作業後のスッキリとしたコドラート。
日本では、一昔前まで「里山」と呼ばれる、人が上手に利用していた“自然”が身近にあって、いろいろな野山の恵みをもたらしてくれていた。それは山菜などの食料だったり、燃料だったり、稲作のための肥料だったりするわけだが・・・
それ以外にも原生的な自然との「バッファゾーン」としての役割や、美しい景観、水や空気の涵養といった経済的側面では計れない価値があった。
「自然保護とはなんぞや」ということを考えたとき、「自然のまま=遷移に任せる」というのも一つの答えだが、どんな場合にもそれが正解ではないのではないかと思う。
ノスタルジーではなく、人の手で適正に管理した方がいい自然というのもあるのではないか?その問いへの答えを模索しながら調査が進められている。
←草原性の植物「ツリガネニンジン」の種。早速戻って来てくれた個体?
※「山と渓谷」に加藤芳樹さんが連載されている「変わりゆく関西の山」最終回(2008年12月号)に詳しい内容が紹介されている。
※「東お多福山草原復元化調査」
ブナを植える会 日本山岳会関西支部 HAT-J近畿 六甲楽学会 芦屋森の会

そこで、兵庫県立人と自然の博物館の指導の下、昨年秋から「東お多福山草原復元化調査」というフィールドワークが実施されている。

←調査・指導;ひとはくの橋本佳延研究員

日本では、一昔前まで「里山」と呼ばれる、人が上手に利用していた“自然”が身近にあって、いろいろな野山の恵みをもたらしてくれていた。それは山菜などの食料だったり、燃料だったり、稲作のための肥料だったりするわけだが・・・

「自然保護とはなんぞや」ということを考えたとき、「自然のまま=遷移に任せる」というのも一つの答えだが、どんな場合にもそれが正解ではないのではないかと思う。

←草原性の植物「ツリガネニンジン」の種。早速戻って来てくれた個体?
※「山と渓谷」に加藤芳樹さんが連載されている「変わりゆく関西の山」最終回(2008年12月号)に詳しい内容が紹介されている。
※「東お多福山草原復元化調査」
ブナを植える会 日本山岳会関西支部 HAT-J近畿 六甲楽学会 芦屋森の会
| 固定リンク
コメント