ヤブツバキ
Camellia japonica、ツバキ科ツバキ属のヤブツバキが咲いていた。椿は字の如く春の花。六甲山系あたりでは2~4月くらいが花期だが、気温が高めだと12月くらいから咲くこともあるようだ。照葉樹林を代表する常緑樹だが、なぜか日本海側の海岸沿いなどにも自生地が存在する。そんなところにはセットで「八百比丘尼伝説」が伝わる。それは・・
人魚の肉を食べたために不老不死になってしまった八百比丘尼が諸国を旅して歩き、人々の役に立つ椿の樹を植えたのだというお話。若狭の小浜には墓が残されている。
実際には、今より平均気温が高かった時期(6000年位前=縄文海進期;現在より1~2度気温が高く、海面が3~5m高かった)に暖地の植物が北進し、その後再び気温が下がったために部分的に取り残されたということなのだが、昔の人の目で見てもヤブツバキが日本海側にあることに違和感があったのだろうか。だとすれば、恐るべき観察眼ではないか。
| 固定リンク
コメント