互いに家庭がありながら
長年秘めた関係を続けている中年の男女が、エーゲ海に浮かぶ小島へ。そこには「ホーラ」と呼ばれる廃墟があって、次々と幻覚や奇蹟じみた不可思議なことが起こる。音楽、宗教、そして不吉な廃墟・・・妖しくも美しいモチーフをちりばめたホラー小説。不倫などと言うとあまりに俗っぽいイメージだが、篠田さんの筆にかかるとやむぬやまれぬ思いが奥深く表現されて、せつなさに酔ってしまう。
過ぎ去ってしまった朱夏の思い出がじんわりと胸の底でうずく・・
『Χωρα 死都』
篠田節子 著
文芸春秋 刊
2008年4月 初版発行
コメント
マジそれ!
本の下敷きで亡くなった方がおられますよね。
阪神大震災のとき、私の自室は部屋の3方に本棚があったため、腰くらいの高さまで本で埋まってて、下敷きの電話機を掘り出すのに3日かかりました。
部屋で寝てたら死んでたかも・・・
投稿: にゃみにゃみ。 | 2009年8月12日 (水) 20:06
にゃみちゃんは、よく本を読んでるねえ

地震が起きた時、本に潰されて死なないようにね
投稿: ツボ | 2009年8月12日 (水) 19:05