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『キノコは安全な食品か』

「日本のきのこ研究の第一人者が、Photo 健康食品とされるキノコと農薬、キノコと放射線、キノコと重金属・・・(中略)・・・実態を余すところなく描く、衝撃のキノコ読本」とある。

①キノコは菌類。植物ではないので、すべての栄養をほかの生物から得ている。つまり“植物”に近いイメージを抱きがちだが、どちらかというと“動物”に近い生き物である。
②松林が姿を消すなど、自然環境が大きく変化する中で、野生のキノコは激減している。それに反比例するかのように人工栽培のキノコは激増しているが、生産性を重視するあまり、ほとんど“工業製品”のような生産状態にある。
③ヘルシーフードの代表のように思われているキノコだが、実際の栽培現場では農薬や殺菌剤、正体のわからない栄養剤などが大量に使われているケースもある。とくに海外産のものに関する安全性はまったく疑問。
④種によっては重金属や放射能を溜め込む性質を持つものもある。天然モノ=安全とはいえないのが現実。
⑤人類史上、これほど大量のキノコを常時食べる食習慣はなかった。人工栽培の普及が早すぎて、食品としての安全性、そして生物種としての環境リスクなどが充分に調査・研究されないままに生きたキノコの輸入や新種の移入が行われている。

たとえば・・
・舞茸などは、ごく一部の人がほんのたまにしか食べることができないものだった。
・ブナシメジは歴史的に食用にされたことがない種である。
・エリンギは近年海外から移入されて栽培が盛んだが、ヒラタケの近縁種で胞子を飛ばす能力が高く、環境中に逃げ出すと周囲の生態系に重大な影響を与える可能性がある。
・マツタケは、北朝鮮・中国・韓国・カナダ・アメリカ・モロッコ・ブータン・トルコ・メキシコから大量に輸入されているが、元来土から出るキノコなので、茎の中にはカビや細菌が入っていて、完全に除去することはできない。万一在来種のマツなどに有害な微生物や害虫などが入っていてもなすすべがない。

「これほどおおらかに外国の生物を大量に受け入れている国も珍しいのである」とくくられている。一般にキノコ=食品という認識しかないが、動物ではなく、植物でもないナゾの多い生物なのである。

『キノコは安全な食品か』
小川真 著
築地書房 刊
2003年1月 初版発行

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