『大修院長ジュスティーヌ』
フランス革命下の混乱期を舞台に、時代に翻弄されながらもたくましく生き抜いた女性たちを描いた物語。峻厳な禁欲を是とするキリスト教修道会にあって、性愛を肯定する異端の女子修道院長ジュスティーヌ(Marquis de Sadeじゃないよ!)、革命によって領主の権限が崩壊し、領主である夫が不在の中で自らと最愛の子のために身を挺して立ち向かう侯爵夫人ドニッサン、性的トラウマを乗り越えてパリの高級娼館の女主人として成功をつかんだ娼婦ティティーヌ。それぞれの立場を介して描かれる性愛と陶酔・・
めんどくさい規範や戒律みたいなものがあるから複雑になるんだろうなとか思う一方、めんどくさくなければ陶酔するほど魅惑的でもないんだろうなーなんて・・え?何の話?
『大修院長ジュスティーヌ』
藤本ひとみ 著
文藝春秋 刊
2009年5月 初版発行
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