『出口のない海』
『半落ち』『クライマーズハイ』などでお馴染みの横山秀夫さんの作品。例によって映画化されてたなんてことは全く知らずに手に取ったのだが・・
「回天」と名づけられた“人間魚雷”に搭乗する特攻隊員を描いた作品で、“特攻”って言うとゼロ戦を連想するけど、魚雷・・って言うのがさらに怖い。魚雷を無理に改良したために、操縦が非常に難しい上、故障や機器トラブルで搭乗員が無駄死にすることも少なくなかったそうだ。「国のために死ぬこと」が美徳とされた異常な時代に翻弄された若者たちの葛藤・・・。ずしんと心に重たい作品だった。
『出口のない海』
横山秀夫 著
初出:1996年(マガジン・ノベルス・ドキュメント)
2004年改稿し講談社にて単行本化
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