佐用ツアー① 幻の名城「利神城」
因幡街道の宿場町として栄えた平福宿の北東にある利神(りかん)山(標高373m)。
南北朝時代に赤松氏一族の別所敦範によって山城が築かれ、戦乱の時代には次々と城主が代わったが、関が原の合戦後に播磨に入封した池田輝政が甥の由之に平福領2万2千石を分与。由之は5年がかりで城の大改修を行い、三重の天守を構え曲輪を回廊で結んだ壮麗な城を築いた。平福は、秋から冬にかけて朝霧の名所として知られる地で、霧の上に浮かぶ威容から「雲突城」と呼ばれていたが、幕府の警戒を恐れた輝政の命により天守が破却されるという数奇な運命をたどる。由之が転封となった後、池田輝政の七男・松平輝興に与えられるが、輝興もまた転封となり、以後廃城となったという。
急峻な地形を利し、中心部分を総石垣で築いた豪壮な城であったようだが、長い歳月を経て建物は失われた。
石垣のみが残されているが、史跡指定を受けていないため保存・補修が行われることもなく、崩れかけたまま放置されている。部分的に非常に危険な状態であるため、現在は立ち入り禁止となっている。
いくつか登山道があるが、地元行政としては「立入禁止」としている。
※非常に急な部分や、崩れた石垣で足元が不安定な場所があります。崩壊寸前の危険な石垣もあります。
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