信越トレイルで出会った花や生き物
先週、ランドネの取材で訪れた関田山脈の信越トレイル。まだ部分的に雪が残っていて、ひんやりとした風が気持ちよかった。
芽吹いたばかりの新緑が萌えたつようで目に鮮やか。
六甲あたりでは4月に咲いていたタムシバが満開。2ヶ月くらい季節がずれている。
ちょうどブナの芽吹きを見ることができた。
林床には、オオイワカガミの群落が。六甲山で見るイワカガミより一回りは大きい。
白花の株もあった。
ユキザサはまだつぼみのものが多かったが、やはり群落を作っていた。
大群落を作っていたのはウスバサイシンやコシノカンアオイ。
六甲山にあるカンアオイより葉も花も大きいように思う。
ギフチョウの食草だけあって、写真は撮れなかったけどギフチョウが飛んでいるのも見ることができた。
エンレイソウもちょうど花を咲かせていた。
樹に咲く花で一番目立っていたのは、オオカメノキ。これも六甲山では一月以上前に咲いていたと思う。
クロモジもちょうど咲いていたけれど、このあたりのものは「オオバクロモジ」だそう。たしかに葉も花も一回り大きい。
かんざしみたいな可愛らしい花序を揺らしているのはウリハダカエデ?
ユキツバキという日本海側に分布する椿もたくさん。新潟県の花だそう。六甲山にも多いヤブツバキと比べて、雪に強いのだとか。
「ユキグニミツバツツジですか?」とガイドさんに尋ねたら、「ムラサキヤシオツツジです」。
ユキグニミツバツツジはまだ見たことがないので、見てみたかったのだけど…少し花期が遅いらしい。
森の家の周辺はタニウツギが満開。このあたりでは「タニウツギが咲いたらタケノコ採り」と言うらしい。もちろんネマガリダケのこと。
チゴユリもたくさんさいていたが、やはりデカい。雪国ではなんでもサイズが大きい傾向があるのかも。
花ではないが・・・
氷が溶けかけた池の中で見つけたのは・・・
(両生類がダメなヒトはココから先は見ない方がいいかも)
ゼリーみたいな、パイプ状のもの・・・
クロサンショウウオの卵だそうだ。
そろそろ産卵をはじめるのが、モリアオガエル。
池を覗き込んでいたら泳ぎ寄って来て、カメラ目線で応えてくれた(?)。
湿原に咲いていたのは、このあたりの固有種・ナベクラザゼンソウ。
関田峠以北で見られるそう。まだ咲いていたのは数株で、これからが見頃になるみたい。
そして、なんといってもブナ。
樹齢200~300年の巨木が点在する。
「森太郎」「森姫」にも会いに行ったが、森姫は残念ながら枯死寸前。森太郎も少し樹勢が衰えているらしい。
温暖化のせいなのか、環境変化なのか・・・
森太郎・森姫がある「巨木の谷」は、無秩序な入山を抑制するため、あえて登山道の整備を最小限に抑え、ガイドを伴っての入山を推奨している。
屋久島や白神山地の問題でも思うことだが…
「誰でも行けるようにする」=たくさんの人に来て欲しいところと、無秩序に踏み荒らしてはいけないところは分けて考えるべき。利用と保全の兼ね合いは難しいが、管理をする側がきちんとした考え方の元でゾーニングを行うことによって、うまくバランスを取ることができると思う。
そういう意味で、信越トレイルは、とてもすぐれたモデルだと思う。六甲山とはまったく違う特性のエリアだが、いろいろ学べることがありそうなので、ぜひまた訪れたいと考えている。
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コメント
なべくら高原周辺の峠道は、以前、僕のロード(チャリの)の練習コースでした。特別な高い山があるわけではないけれど、手付かずの自然がたくさん残っていてとても良いエリアですね。
投稿: HIRO | 2011年6月15日 (水) 17:53
そっか、峠を越えたら新潟ですもんね!
ホントすてきなところ。
必ずまた行こうと思ってます。
長岡とセットでどうですかー。
(コテージがとても快適なんですよー)
5、6人で泊まれば安いし・・・
投稿: にゃみにゃみ。 | 2011年6月15日 (水) 18:10
にゃみさん、こんばんは
関田山脈もあまり聞かないけど、なべくら高原辺りのことですか?
花々なども素晴らしいけどブナの杜が気になります。
うん~夏休みは小川山からなべくら高原?それとも九州の沢、どないしようかな。両方行きたい!
投稿: arutu | 2011年6月15日 (水) 22:42
そうです。関田山脈の中に鍋倉山があり、その裾野がなべくら高原・・・
ブナの巨木がたくさんある「巨木の谷」、見ごたえあります。
小川山とセットにするのもいいアイデアですねー。
「森の家」、おススメです!
投稿: にゃみにゃみ。 | 2011年6月16日 (木) 07:04