“華恵”さんのエッセイ
エッセイストで、小学生時代からモデルとしても活躍している華恵さんの本を読んだ。『小学生日記』は、タイトル通り、小学生時代の著者が日常のアレコレを綴ったエッセイ。
アメリカ生まれで6歳のときに日本に来て、10歳でモデルデビュー。“ふつうの小学生”と“帰国子女”と“芸能活動”をかけもちする少女が何を思い、さまざまなできごとをどんな風に受け止めているのかがとても面白い。ちょっと月並みな言葉で言えば「みずみずしい感性」とでも・・・
どの章もよかったけど、「昼間の電車」「ポテトサラダにさよなら」などを読むと、子供でも、きちんとした洞察力があって、思いやりのある対応ができる(あるいはしなければならないと気づく)ものなんだなぁと感心。自分が小学生の頃はまるきり何も考えてない子供だったように思うけど。『華恵、山に行く。』は、2007年~2009年にかけて、月刊『山と渓谷』に連載されたエッセイをまとめたもので、高校生時代の華恵さんが、受験生ながらあちこちの山へ行き、クライミングのてほどきを受けたり、残雪期の穂高岳にアタックしたり。
写真家の石川直樹さん、渓流釣り師の瀬畑雄三さんなどが登場するのも興味深い。山なんかには縁のなさそうな美少女でタレントさんだけど、ちゃんと山に向き合ってるなぁ、という感じがした。
『小学生日記』
2003年12月 初版発行
株式会社プレビジョン 刊
『華恵、山に行く。』
2010年7月 初版発行
山と渓谷社 刊
ところで、にわかに同じ作家の作品を2冊も読んだのは、
電話取材をさせていただくことになったから。
失礼ながら存じ上げなかったので、最近のご著書くらいは読んでおかないと・・と思って、いわば必要に迫られて読んだわけだけど、とてもよい本だった。
電話でお話をさせていただいたご本人は、現在大学2年生。20歳そこそことは思えない、とても落ち着きのある雰囲気。低めの柔らかなトーンで、丁寧に話される様子は、とても感じがよかった。
インタビュー内容が掲載されるのは、次号ランドネ(2011.9月号)です。お楽しみに。
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