« 女性のためのトレッキング講座@リビングアドバンス 雨の大岩岳 | トップページ | 強烈虫刺され! »

『隠される原子力・核の真実―原子力の専門家が原発に反対するわけ』

原子力の研究者でありながら、40年に渡ってPhoto原発や核開発に反対し続けてきた京都大学原子炉実験所の小出裕章氏が一般向けに書いた解説書で、原子力について、原発について、エネルギーについて、わかりやすく説明されている。

核兵器も原発も、核は核。「平和利用」というのは幻想で、人類に制御できない危険なもの。放射性廃棄物の処分方法が確立していないのに、大量の廃棄物を出す原子力発電はそれ自体が破綻している。原発を止めると経済が停滞するとか、温暖化が進むという説を唱える人がいるが、それらについても本書ですべて論破されている。
どっちの立場の人にもぜひ一読いただきたい一冊。


『隠される原子力・核の真実―原子力の専門家が原発に反対するわけ』
小出裕章(京都大学原子炉実験所)著
創史社 刊 2010年12月初版第1刷 発行

小出裕章 非公式まとめ

気になったところだけを超おおざっぱにまとめると、

・核エネルギーは人類には制御できない危険なものである=危険すぎて原発は都会に作れないため、今のような立地に。
・原発は温暖化防止の切り札だとか、環境に優しい発電方法などと喧伝するが、実際にはそうではない。
・原発において核燃料が生み出す熱の2/3は無駄に捨てられており、それらは温排水となって海中に放たれている。100万キロワットの発電所の場合、1秒あたり70トンもの海水を7度も温めるが、生態系への影響のみならず、海水中には多くの炭酸ガスが溶け込んでいるので、これらを大気中に放出する原因となり、むしろ温暖化に拍車をかける。
・原発が生み出し続けている核廃棄物は膨大な量だが、これらはまったく処分方法が確立されていない。
・原発の発電コストが安い、Co2排出量が少ないと喧伝されるが、そこにはそれらの処分にかかる分は計上されておらず、ましてや事故処理に関わる莫大なコストは入っていない。
・原発を止めたら電力不足になるというが、実際には充分な余剰を持っている。
・電気はためておけないので、余裕を見た設備が必要と国や電力会社は言うが、過去の実績では最大電力需要量が火力・水力の合計を超えたことは一度もない=今すぐすべての原発を止めても大丈夫。
・世界の趨勢は脱原発。最も推進していた米仏ですら、自国では縮小傾向。原発産業はもっぱら輸出で儲けようとしていて、日本はその好適なターゲット。
・プルサーマルは、廃棄物としてできてしまうプルトニウムを処分するための苦し紛れの選択。危険すぎて本当は誰もやりたくない。高速増殖炉は、稼動できる見込みはない。

|

« 女性のためのトレッキング講座@リビングアドバンス 雨の大岩岳 | トップページ | 強烈虫刺され! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 女性のためのトレッキング講座@リビングアドバンス 雨の大岩岳 | トップページ | 強烈虫刺され! »