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『原子力 その神話と現実』(2011増補新装版)

今から30年前に、環境問題を専門とする著者らが、1310159396アメリカの原子力開発の歴史…繰り返された事故と隠蔽の実態を明らかにし、推進派が安全・クリーンと言い切る原子力神話の裏にある恐るべき事実を豊富な資料を元に綴った一冊。
「これ以上原子力開発を続けるならば、われわれは後戻りのできない恐怖の世界へと突き進まざるを得ない」「原子力に頼らずに、われわれは十分健全な暮らしを営むことができる」という主張に耳を傾けていれば、あの取り返しのつかない事故を招くことはなかったのだが。

『原子力その神話と現実』
R・カーチス、E・ホーガン 著
高木仁三郎、近藤和子、阿木幸雄男 訳
紀伊國屋書店刊
1981年初版発行

以下、
「新装版刊行にあたって」というシェル・ホロウイッツが加筆した部分を抜粋。

『原子力 その神話と現実』(1980年)の刊行以来,長い時間が経過している。この間,多くのことがかわった。しかし,多くは同じままである。そして相かわらず残っている問題のひとつは,原子力発電に賛成する側の議論にみられる理性の不足である。原子力発電は危険で,非効率的,非経済的であり,先例のない規模で壊滅的な大災害を引き起こす恐れがある。しかも操業中のみならず,将来,数千の原子力発電所の建設が予定されている。すべての問題は,なお存在するのである。

 一方,変化したことのひとつは,より優れた,安全でクリーンなエネルギー技術の出現である。これは良いニュースである。なぜならば,原子力発電所を建設しないとエネルギー不足になるとの脅しが合理的なものではないと,頭の中で整理がつくからである。もうひとつの大きな変化は,温室効果ガスによって生じる気候変動についての問題意識である。この議論は原子力オプションを正当化するためにしばしば使われてきた。これが間違った論理であることをここで明らかにしよう。原子力オプションは,地球温暖化を抑制することに失敗するのみならず,かえって寄与してしまうのである。

(部分的要約)
●原発は非常に割高
「原子力産業はその初期において,実際産み出した電力の5倍ものエネルギーを消費したとされる」
「原子力コストは安全性への予防措置がますます必要になるにつれてさらに上昇しつづける」

●再生可能なエネルギーへのシフトは充分に可能
「私たちには,何十ものクリーンで,安全で再生可能な資源がある。ソーラーのみならず、何百年間もクリーンな電力資源となっていた水力や風力のような経験済みの技術、さらにその他の資源のなかにも地熱(アイスランドの電力需要の大半を提供)、潮流、磁力、そしてバクテリアでさえエネルギーを生む」

「私たちは電気を使う場所からその近くで,できるだけ多く、水力や潮力、地熱などの,現場で発電できるクリーンで再生可能なタイプの電力へしっかりと転換していくべきことを意味する」

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