« 熊野 三日目。 | トップページ | 『コーヒーの基本』 »

熊野古道・中辺路の状況(2011年11月末現在)

2011年11月27-28の両日で、中辺路の滝尻~熊野本宮までのパートを歩いた。
★初日・・・ココ!
★2日目・・・ココ!

公式には「小広王子-発心門王子間は通行止め」と発表されているが、業務上その該当区間も含めてコースの踏査をする必要があり、とりあえず現地へ行ってみた(もちろん、現場で状況を確認しながら、その時点で危険はないと判断した上で通行したものである)。

以下に、見てきた内容を掲載するが、あくまで、「通行禁止」を自己責任で敢えて無視した記録であるので、これを以って「通行可能」という判断を促すものではないことを始めに明記しておく。現時点において、管理者は通行を認めていない。

Dsc00734事前に近露の宿を予約したときに「通行に支障はないが、高原熊野神社の先で崩壊箇所があるので気をつけるように」とアドバイスをいただいていたが、この部分は完全に補修されていた。
滝尻-近露間で、とくに問題のある箇所は見受けられなかった。



Dsc00940管理者による「通行止め」の表示がなされているのは、小広王子の先、コース番号40の先。
大きくカーブする車道をショートカットする形で下っていく部分で、「発心門地区内において地すべりの恐れがあるため、熊野古道へは侵入禁止です」と張り紙がある。が、この間には何の問題もなかった。


Dsc00949_2ショートカットした車道をもう一度越える部分にも同じ張り紙があるが、その先も同様。
川を渡り、東屋のあるところから小広峠へ登っていくが、危険箇所はまったくなかった。
小広峠からの下りで倒木が1本道に倒れ掛かっていたが、これも通行に支障はない。



Photo熊瀬川谷沿いの林道を跨ぎこし、川を渡る手前には黄色の「立ち入り禁止」テープが道をふさいでいる。
が、ココから先にも、とくに問題箇所はなし。
谷筋に倒木が重なっているところが何箇所かあるが、斜面が崩壊しそうなところは見当たらなかった。


Photo_2岩神王子跡は峠になっているが、ココには何かよくわからないモノが設置されていた。
この前後のパートも、とくに問題箇所はなし。






Dsc0102246ポイントの手前でいったん林道に合流するが、林道の上下が崩壊していた。雨がたくさん降った後などは危険かもしれないが、この日はとくに問題はなさそうだった。





Dsc01035Dsc0103347ポイントの先で、新しく橋が架け替えられているところがあり、その先で右側に通行止めの黄色のテープ、左側(川側)の路肩が崩壊している部分があった。
右側は傾斜がさほどないので、とくに問題はなさそう。左側も、迂回と言うほどもなく、崩壊箇所を外して充分歩けた。

Dsc01039沢に沿った何本かのスギが倒れているのだが、傾斜のない場所なので、危険な感じはしなかった。大雨でも降って増水しない限りは大丈夫なように見受けられた。





Dsc01068問題がありそうなのは、48のポイント付近。
右側の斜面が、元々崩壊地形のようで、土留めが行われていた部分のさらに上部が崩壊したもよう。
大雨の後などはまだ崩壊の可能性があるのではないかと思う。



Dsc01072その先の部分は、川に沿った道が続くが、崩壊箇所はていねいに補修が行われており、通行に支障のある部分はすでになかった。






Dsc01093「おぎん地蔵」のあたりも同様。








Dsc0111150のポイントの手前で右からの沢が崩壊している部分があり、土嚢が積んであった。さほど不安定な感じはないが、大雨の後などはさらに崩れる可能性はあると思う。
その先、蛇形地蔵の手前で橋が壊れている箇所があるが、橋を渡らなくても越えられるので、問題はなさそう(ただし雨で増水するとその限りではない)。
湯川王子から三越峠への登りはとくに問題箇所はなし。

最も被害が甚大なのは、55のポイントの先。
Dsc01176Dsc01178Dsc01180Dsc01183







この部分に関しては、応急処置的な補修ではすみそうにない。ただ、一般道でない山をよく歩いている者の目からすると、降雨後などを別にすれば、べつに通れなくはないと思うが、例えばゲストを引率して今の段階でここを通るのか、と言われれば私自身は避ける。自己責任による個人山行なら別の話だが。

中辺路は並行する国道をバスが通っているので、滝尻から歩くなら「野中」「小広王子」のバス停~「発心門王子」間をバスで移動すればなんの問題もないと思う。(2011年11月末現在)
つまり、行政が掲示している「小広王子~発心門間は通行止め」はほぼ妥当だと思われる。

このコースに関しては、初心者レベルを想定するなら、初日に滝尻~近露(やや強行)、二日目はバスで発心門まで移動して、そこから本宮まで歩くというコースを設定すれば、楽しいパートを無理せず歩けて、二日目に大阪まで余裕を持って帰れるので、土日でも充分に楽しめる。
★つまり、この通行止めに関しては、中辺路のコースの魅力という意味ではほとんどダメージはないと思う。
寒い冬にこそ、南紀方面の山はオススメ。天下の名湯湯の峰温泉も今なら空いているので、ねらい目ですぞ。あ、にゃみにゃみ。と歩こう!シリーズで計画中です。

|

« 熊野 三日目。 | トップページ | 『コーヒーの基本』 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 熊野 三日目。 | トップページ | 『コーヒーの基本』 »