湯の峰温泉
先日の熊野ツアーで二日目に泊まったのが、湯の峰温泉。本宮から「大日越え」という熊野古道の一部を歩いてたどり着いたのであった。
9月の台風被害によって、路線バスが運休中で、代行バスが午後は2便しかなくて、歩いた方が早かったという事情もあって・・まぁ本宮から1時間ちょいなんだけど。湯の峰温泉は、日本武尊の弟にあたる第十三代成務天皇の御代に、熊野の国造・大阿刀足尼(おおあとのすくね)が発見したとされる日本最古の温泉。(ん?白浜温泉でもそう書いた記憶があるんだが…)1800年の歴史があり、熊野詣の湯垢離場(ゆごりば)として本宮に行く前に立ち寄って長旅の疲れを癒し、心身を清める人々で賑わったとか。
谷あいにある「つぼ湯」は、天然の岩をくりぬいた岩風呂で、日に7度色が変わると言われている不思議な温泉。小栗判官蘇生の湯としてその薬効は広く知られ、近年では世界遺産で唯一入浴できる温泉ということでさらに人気が高まっている。
河原に板囲いをしただけの質素なつくりで、2人も入ればいっぱいの狭い湯なので、30分制限の貸切使用となる。順番待ちでなかなか入れないと聞いていたのだが、早朝6時に行ったらさすがに一番札をいただけて、待たずに入れた。
ところが…いざ入ろうと思ったら、かかり湯で火傷しそうになって飛び上がった。めちゃめちゃ熱い。しょうがないので水道を全開にしてみたのだけれど、とてつもなく熱くて、なかなか入れなかった。半ばゆだりながらなんとか入って、札を返しに行ったら「あ、朝一番は熱いから先に水を入れないとアカンて言うの、忘れてたわ。60度あって底から湧いてるから、普通では入られへんねん」 …ひょぇぇ。
二番目からは一応人が入れる温度になってるので、大丈夫なんだけど…とのことだった。あわや茹で蛇になってしまうところであった。★湯の峰温泉 つぼ湯
0735-42-0074(湯の峰温泉共同浴場)
和歌山県東牟婁郡本宮町湯峰
6:00~21:30
大人750円
(公衆浴場にも入浴できる)
宿泊したのは・・・
湯の峰温泉で最も格式の高い「旅館あずまや」、、、
の、、、、別館の「民宿あずまや荘」。
温泉街の端っこだし、それなりの建物なんだけど、リーズナブルでお料理も美味しかった。コチラも予約の際に肉がダメって伝えておいたので、さりげなくほかの客とは違うメニューをご用意くださっていた。お造り、天ぷら、鮎の塩焼き、酢の物、炊き合わせ、茶碗蒸し、鍋物とこれまた盛りだくさんなんだけど、どれも“民宿”レベルの料理じゃない。プロの板前さんの味… たぶんレギュラーメニューは鹿刺しと動物系の陶板焼きなんだと思うけど。
最初から全部出されているわけではなくて、料理人の方がタイミングよく料理をサーブしてくれるので、天ぷらも揚げたて、茶碗蒸しも蒸したて… 「美味しく食べてほしい」という心意気みたいなものがすごく伝わってきた。
いい仕事をしているシゴト人って、一目見たらわかるものね。朝ごはんもまた美味しくて、一番感動したのが温泉粥。
温泉のお湯で炊き上げたというもので、なんとも言えず風味がよくて、絶妙なとろとろ加減で…
とても滋味溢れる美味しさだった。ご飯も温泉で炊いたもの。こちらも美味しくて、ついお代わりをしてしまった。温泉粥を食べるためにまた来たい…と思うほどであった。
★あづまや
民宿 あづまや荘
和歌山県田辺市本宮町湯の峰71
0735-42-0238
民宿の宿泊者も、部屋の鍵を示すか、浴衣を着ていれば本館のお風呂に入らせてもらえる。すごく趣きのある素敵なお風呂がこの日は貸切だった。このお風呂もまた入りたいなぁ。
湯の峰のお湯は源泉が熱いので、適温にするために加水しているのだが、ココではわざわざ源泉を冷ました100%の湯に入れる(右側の小さい浴槽)。露天風呂もあるし、奥にある「蒸し風呂」も気持ちよかった。いつかお金持ちになったら本館に泊まろう。
旅館 あづまや
和歌山県田辺市本宮町湯の峰122
0735-42-0012
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コメント
初日に野中まで行かれたのですか。
2日目にそのまま帰る場合はそのパターンがいいですね。
近露から本宮だとけっこう時間がかかるので…
いずれにせよ、台風被害で客足が落ちていて、
今このエリアは“行くとお買得”です。
静かだし、温泉も空いてるし、冬のオフシーズンに被災地応援!ができます!
ぜひこの冬、熊野古道へまた訪れてみてください。
JRのキャンペーンで安く行けるので、私も個人的にまた行こうと思ってます。
投稿: にゃみにゃみ。 | 2011年12月 3日 (土) 00:49
僕らは1日目は継桜王子の「のなか山荘」で泊まり
2日目は湯の峰温泉の「民宿 小栗屋」で泊まりました。
温泉の湯でご飯を炊いたりお茶などを入れて貰ったりしました。
美味しかったですぅ。
投稿: tan | 2011年12月 2日 (金) 22:53