これまで、全作品を読んでいる大沼紀子さんの新刊。
ちょっと変わった家族のあり方…のようなものをテーマにした作品を書く作家なのだが、本作もまた、不思議な共同生活を送る人々を中心ストーリーが組み立てられている。築75年という古い下宿屋で暮らす女性たちと、ひょんなことから管理人代理としてアメリカからやってきた初老の男性…
この人がつむぎだす物語は、ステレオタイプな常識を覆しながら、どこか心がほっと解き放たれるような優しさがある。
『てのひらの父』
大沼紀子 著
ポプラ社 刊
2011年11月15日 初版発行
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