世界遺産「花の窟」とイザナミ米
雄大な太平洋を臨む熊野灘に面する「七里御浜」。三重県熊野市から御浜町、紀宝町まで約22km続く日本で一番長い砂礫海岸である。 「日本の渚百選」や「21世紀に残したい自然百選」などにも選ばれた景勝地。
見どころのひとつが、熊野酸性岩の風蝕洞「獅子巖」。熊野層群が隆起して陸地になった後、1400万年ほど前に地下からマグマが噴出してできた岩が侵食されてこのような形に。
南側から見ると獅子が海に向かって咆哮するかのように見える。
このすぐ南側にあるのが、「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として世界遺産に登録されている「花の窟」。イザナギと共に多くの神々を生んだイザナミが、火神カグツチをお産みになった際に火に灼かれて亡くなってしまう。その後に葬られたのが熊野の国、有馬村。海岸沿いにある高さ70mもの巨岩がその御陵で、日本最古の神社とされている。
この母なる神の魂を祀るのに、花の時は花を持ち、鼓・笛・幡旗を携え、歌ったり舞ったりして祭ったところから「花の窟」と呼ばれている。
★花の窟
見上げると…
ご神体の岩から境内南側にあるご神木の松に向かって掛け渡してある大綱は、毎年2月と10月に行なわれる「御綱掛け神事」で掛けられるもの。
約170mもある大綱は、「花の窟・古代米保存会」の人々が神社の神領にあたる田で特別に栽培している古代米の稲わらで作られるそう。
古代米は、イネの原種の特徴を受け継ぐ黒い色をした米で、「いざなみ米」として販売もされている。
これを普通の白米に混ぜて炊くと…
赤飯のルーツとも言われている美しい色のご飯になる。モチモチした食感がなんとも美味しいご飯だった。
ところで、
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