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『狼森と笊森、盗森』

「こゝへ畑起してもいゝかあ。」
「いゝぞお。」森が一斉にこたへました。
みんなは又叫びました。
「こゝに家建ててもいゝかあ。」
「やうし。」森は一ぺんにこたへました。
みんなはまた声をそろへてたづねました。
「こゝで火たいてもいいかあ。」
「いゝぞお。」森は一ぺんにこたへました。
みんなはまた叫びました。
「すこし木貰つてもいゝかあ。」
「やうし。」森は一斉にこたへました。

Oinomori宮沢賢治が生前に刊行した唯一の短編集『注文の多い料理店』に収録された作品で、後に絵本としていろいろ出版されたもののひとつ。

狼森と笊森、盗森
宮沢賢治 作
片山 健 絵
三起商行 刊
2008年10月 初版発行

原生林に入植し、そこで暮らそうとした人々は、森に向かって「畑を起こしてもいいか」「家を建ててもいいか」「火をたいてもいいか」「木をすこしもらってもいいか」と訊ねる。すると、森は「いゝぞお。」と答える。森(=自然)は、人間たちがその恵みを受けていることを忘れず、謙虚であれば寛容に共存を許してくれる存在。
近代以降、自然を征服するとか、科学万能主義のような思想が行き着くところまでいって、もうこれ以上の蹂躙を許さない、と反撃しつつあるのが、今の異常気象とか、原発事故なのではないかと感じる。

人間なんて自然環境を構成する一要素に過ぎないことを自覚して、自然というものに対して謙虚にならなくては。核なんてものを自在に扱えると思うのはとんでもない勘違いではないのか。


ところで、タイトルになっている狼森(おいのもり)、笊森(ざるもり)、盗森(ぬすともり)というのは小岩井農場の近くに実際に存在するそうだ。

★「狼森(小岩井農場)」のサイト…コチラ

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