『林住期』
人生のステージというものについて、「青春・朱夏・白秋・玄冬」という言葉に当てはめることが一般的。すべての意味において無自覚に青春期を浪費し、ただ怠惰なままに朱夏を見送り、いったいどこで正念場を迎えるつもりなのだろうと他人事のように眺めやりながら白秋を迎えつつあると自覚している私であるが…
古代インドでは人生を4つの時期に区切るという。
「学生期」(がくしょうき)…責任ある社会人に育つための学びの時期
「家住期」(かじゅうき) …家族を構成し、次世代=子供を育てる時期
「林住期」(りんじゅうき)…家を出て、自分のための時間を過ごす時期?
「遊行期」(ゆぎょうき) …しがらみから解放され、旅立つ準備をする時期?
五木寛之さんの説によれば、生まれてから最初の25年間が学生期、次の25年が家住期、50歳からの25年間が林住期で、その後が遊行期。それぞれ青春・朱夏・白秋・玄冬に対応すると述べておられる。
そして、林住期は満を持して飛躍する時期、人生のゴールデンタイム、ハーベストタイムなのだそうだ。生まれてから25年間は親や社会に育ててもらう。50歳までの25年間は妻や子を養い、国や社会に恩を返す。その間に後半生を支えるプランを確立し、50歳で身軽になって、耐用期限を過ぎた心身をいたわりつつ、自分のために楽しんで暮らす。これが極意なのだとか。
『林住期』
五木寛之 著
幻冬舎 刊
2007年2月 初版発行
なんとなく、突貫的にお書きになった感がなきにしもあらずだけど…おかげで一気に読めましたが。
うーん、ワタクシっ、まさに林住期に突入しておりますが…。
どうするにゃみにゃみっ…
吉田兼好は「死は前よりもきたらず、かねてうしろに迫れり」と書いた。
わかりやすく、徐々に近づいてくるのではなく、ある時唐突に訪れるのだと。
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