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『必ず来る!大震災を生き抜くための食事学』

宮城大学の准教授で、仙台で被災した食品に関する専門家がCover大災害からサバイバルするための食にまつわるアレコレをつづったエッセイ。元々アウトドア活動が好きで野外クッキングはお手の物で、自宅にはパスタや餅などの備蓄食がそこそこあったので、水さえ確保できれば1か月はもつ、と思ったとか。

『必ず来る!大震災を生き抜くための食事学-
 3・11東日本大震災あのとき、ほんとうに食べたかったもの』
石川伸一 著
主婦の友社 刊
2012年3月11日 初版発行


ただ、震災当日、食べ物を求めてコンビニなどに押し寄せた人々を見て、「お腹をすかせた人はリスクになる」と感じたそう。物流が滞っていた被災地で、スーパーやコンビニに整然と並んでいる人々の姿が報道されて、日本人は素晴らしい、というコメントが流れたのは印象的だけれど、紙一重なところだってあったかもしれない。
この飽食の時代に在って、飢餓体験などほとんどの人がしたこともないだろうし、いきなり「食べ物がない」という状況に陥ると、たぶんそれだけでものすごいパニックになるだろう。

そこで、東日本大震災の経験から、食の専門家が述べるのは…

・震災時の「食」の事情は経時変化する。災害発生直後の三日間は、食料や水が不足する「空白・混乱期」。行政による救援物資が届くまでの間は、各家庭で切り抜ける必要がある。救援物資やボランティアが被災地に来てからの一か月程度は、パンや弁当、非常炊き出しなど最低限の食料が供給される。それ以降はそこそこ安定してくるが、被災状況によって格差がある。

・アウトドア体験は非常に役に立つ。野外生活ができる道具類やスキルが活用できる。アウトドア用のバーナーがなくても、カセットコンロがあれば十分なので、ボンベも備蓄しておく。三日分で6本もあれば十分。

・備蓄食はある程度必要。都市生活者である著者は、震災前までは「コンビニを冷蔵庫代わりにすればいい」が持論だったが、溜め込み癖のある妻のおかげでしのげた。

・うま味成分が多いもの、あたたかいもの、甘いもの、食べなれたもの、が心を落ち着かせる。

・非常時のための「備蓄」ではなく、日々の食事で美味しく食べられるものを「常備蓄」する発想で。非常持ち出し袋にはそのまま食べられる飴やチョコ、カロリーバーなど、常備蓄には餅やパスタ、乾物類、無洗米、日持ちのする根菜類、魚の缶詰など。常備蓄の食材は日常の食材と分けて保管するのではなく、「トコロテン」方式で消費したら補充する形で常に賞味期限内に食べきれるように循環させる。

・カップめんがあっても、湯が沸かせないと食べられない。その点アルファ米は応用範囲が広く役立つ。

・もち粉をアルファ化した商品(宮城県加美町「菅原商店」)も便利。水を加えてこねるだけで餅ができるものもある。

・ドライフルーツも重宝する。レトルト食品や弁当などの配給食品は塩分が多いので、カリウムを含むフルーツが役に立つ。

・飲料水は一人一日3リットル分を準備しておく。

・甘いものは心を落ち着かせる。脳の神経伝達物質である「セロトニン」にはリラックス効果があるが、セロトニンを作るアミノ酸・トリプトファンを脳に運ぶのにショ糖が必要なため。

著者インタビュー

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