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『女子のお値段』

漫画家のさかもと未明氏が、飛行機内でギャン泣きしている赤ん坊にブチ切れて、必死であやしてる母親に激怒しながら説教し、着陸態勢でベルトサインが出ているにも関わらず「もうやだ、降りる、飛び降りる!」と叫んで走り出したというエピソードを自らお書きになったコラムを巡ってweb上で騒ぎになったのは昨年11月のことだったか12月だったか。
  ★ココ!
(「搭乗マナー」って問題じゃないと私は思うけど。航空会社にクレームをつけるのもなんだか筋違いだし、それをしたり顔でメディアに発表するのもちょっと違う気がする。泣き叫ぶ赤ん坊が「迷惑」なのは確かだが、それにブチ切れる大人って、もっと迷惑じゃないかと思うのだが。)
Joshino_onedanあいにくとご本人を存じ上げなかったので「どんな人なんだろう?」と思ってググったらえらく扇情的なタイトルの本が…。これはいっぺん読んでみるべ、と思って手配したのを、ようやく読み終えた。

まずこのタイトルだが、てっきり「比喩的な」表現なのかと思っていたのだが、内容からすると、ストレートにそのまま。
すべからく“ジョシ”にはお値段がついているのである。値段がつくってコトは、つまり“商品”ってコトだよな。

「女は消耗品だし生鮮食品だし、資本主義経済のいいカモだし、賞味期限短いし、投機対象でもある」というのが彼女の持論であるらしい。

『女子のお値段』
さかもと未明 著
小学館 刊
2012年6月 初版発行

読みながら、ともかくものすごく違和感があったのだが、まずひとつには「女子」という言葉の多用ぶりだ。同じ文脈の中に「女性」という言葉も出てくるが、その使い分けがいかにも不明瞭。明確に使い分けているのであれば、それはそれでアリなんだけど…

つっこみどころが満載過ぎてどうにも説明のしようがないのだけど、一通り読んで思ったことは、この方の価値観は、いわゆる「水商売」の世界で培われたものなのだろうということ。銀座や向島の、夜のお店で「女性の魅力」を武器として働いた経験から導き出されたのであろう価値観。それはそれでひとつの考え方だし、否定するつもりも、批判するつもりもさらさらないのだが、若い女性に向けた“指南書”として書いておられるのであれば、ちょっとなんだかなー、と思う。
まぁ受け取る側もバカじゃないから、自分で判断するのだろうけど、つくづく価値観とか考え方って、時代が移ろっても、どこかで再生産されるものなのだな、と、どこか空しい気持ちになったのも確かだ。

例によって少々抜粋。

Ⅱ 職種で見るお仕事のお値段
P124 
 女子は何らかのお仕事に立場を置きながら、男性の本音と向き合い、仕事をし、恋愛をし、結婚、あるいは一人で生きていかねばならないのです。お仕事によってルールは変わってきます。自分に合ったお仕事を選びつつ、自分の中で一番満足のいく「折衷点」を見つけることが、女性の人生で大切なことなんです。
 また、家庭と仕事、素人と玄人はベクトルが違うので、両方を同じように手に入れようとすることは、お湯を沸かしているなべに氷を入れるようなもの。対立するものを求めて引き裂かれるのではなく、自分がいる場所で手に入るもので納得することが幸せの道です。

Ⅲ お姫様のお値段
P129
 これまでの章で、女子のお仕事が「玄人」と「素人」に分けられること。どちらも女性の誰もが持つ部分でありながら、どちらかに区分けされて生きることを求められる現実。そしてどの立場にいようと、女性は必ず「結婚と出産」を意識して(「しない」という選択も含めて)、自分を売り抜かなくてはならない時期があると書きました。
 それでは、女子のお値段とは何でしょう。それは収入でも、地位や名誉でも、学歴でも、資格の有無でもありません。美しさや若さで決められるものでもありません。
(←ココ、ほかの章と矛盾)
 お値段の「高い」女子とは、男性から命がけで愛され自分もまた愛する、誇り高い女子のことです。

P130
 男性の中には女性以上に「セックスしたい」という気持ちがあります。でもそのさらに奥に「真心」があるんです。性欲が一番奥でなく、この真心が一番奥にあるというのが、体験からくる私の確信です。その一番奥の部分で、実は男性は「穢れのない姫」を求めています。つまり、自分の一生をかけて守る姫に出会いたいと願っているのです。もし女子が誰とでも情を結んでしまったら、男子のこの真心、言い換えると「王子願望」は発動されません。遊び人が一人の女性に出会って、大変真面目な夫に変貌することがあります。これは男子の「王子願望」が発動した証なんです。(中略)
 肉体は、確かに最後の武器ではあります。でもそれは乱用するものではありません。

Ⅳ お値段を上げる39の心得

5 フライフィッシングを体得すべし
 これと思う男性に出会うまで、女子はセックスを簡単に与える必要はありません。たとえ男性がたくさんご馳走してくれ、贈り物をくれようと、「だからお礼に」いたす必要はまるでないのです。男性はあなたに会いたいからすてきなお店に連れていってくれ、あなたにあげたいから贈り物をするのです。笑顔で受け取り感謝の気持ちを伝えましょう。それで十分なんです。
 でもあんまり高いものをもらって、気が引けるようなら辞退しましょう。友人関係を越えた過分な贈答品は、フェアな関係をゆがめてしまいます。それでも相手がくれるというなら、「では今後はもうくださらないでね」と言って受け取ってもいいかもしれません。一生懸命な男性の真心を傷つけたくないですものね。

11 セックスは減る
 この本の冒頭でも言いましたが、セックスは減ります。ことに女性のセックスは、貴重な、限りある資源です。大切に使い、少しでも高く扱ってくれる男性に捧げましょう。それが女子の人生最大の命題であります。

14 女を武器にして何が悪い
 女子の魅力を武器にすることを、悪いことのように言う人がいますが、それのどこがいけないのでしょう。そもそも男女は違うもの。その違いが魅力となって、互いが引き合うのです。だとしたら女子に生まれて、女子を武器にしない理由がありましょうか。
 女子に生まれたら、女性らしさはすべて武器です。美しさやたおやかな振る舞いはもちろん、力の弱さや涙も武器です。爽やかに女性らしさをアピールするのに、ためらいを感じることはありません。ぜひとも女性の魅力で殿方を籠絡いたしましょう。それが女子たるものの醍醐味です。

さかもと未明の女子のお値段

ヨノナカ、ホントいろんな価値観の方がおられるものですな。。。

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コメント

男子には値段が付かないのかなぁ?その分当たり外れが大きかったりして、、、なんてね

投稿: Kず | 2013年1月 9日 (水) 17:06

本書系の価値観の場合、女子は“売り手”で、男子は“買い手”という固定的な役割分担(?)があるので、男子にお値段は付きません。

が、男子の場合、女子から見た“価値”によって厳然たるランク分けがなされるはずです。

お高いお店でご馳走し、お高いプレゼントをしまくり、その割にエッチを要求しなければ高いランク付けをしてもらえるハズ。

お金持ちで正妻に迎えてくれて贅沢三昧させてくれるのが最上級クラスですね、たぶん。

逆に、割り勘だなんて言い出す男は問題外、却下すべし!と明記してありますよん。オソロシ…

投稿: にゃみにゃみ。 | 2013年1月 9日 (水) 17:23

>お高いお店でご馳走し…エッチを要求しなければ
>贅沢三昧させてくれるのが最上級クラスですね

連れていくのは安い居酒屋で
ホテルは汚いラブホ
カミサンにばれたらまずい…と物は与えず
そのくせエッチだけはしつこく要求する
しかも別れやすいという理由で
彼氏のいる女子が狙い目。

そんな下品で下級なオヤジよりましじゃない?

貴女の知り合いにいるかもよ…
ただそんな状況に遭遇しないと
見えてこないだけかもねhappy01

投稿: オバカッチョ | 2013年1月10日 (木) 11:15

お久しぶりですねー。

下品で下級なオヤジですかー。
いるんでしょうねー、いっぱい。

幸か不幸かご縁がなかったですけど。

まぁ“高いランク”の方にもご縁ないですけどー。

投稿: にゃみにゃみ。 | 2013年1月10日 (木) 18:01

>下品で下級なオヤジですかー。
いるんでしょうねー、いっぱい…

いやー、そんなにいないでしょう。
普通に暮らしていれば、そんなに沢山は遭遇しませんよ
現に、私の周りにもいませんから…今は。

お久しぶり…にお尋ねしましたら
面白そうなテーマでしたので
つい、カキコしてしましましたsweat01

まだミッションが完了していないので…
遊泳していますがな。


投稿: オバカッチョ | 2013年1月11日 (金) 15:43

あ、そうそう
失礼しました…あいさつが遅れました。

返信ただいて
有難うございましたm(_ _)m

投稿: オバカッチョ | 2013年1月11日 (金) 15:46

いえいえ、
お久しぶりでございました^^

投稿: にゃみにゃみ。 | 2013年1月11日 (金) 16:19

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