『カイチュウ博士と発酵仮面の「腸」健康法』
カイチュウ博士こと藤田紘一郎氏と、発酵仮面こと小泉武夫氏が「食と免疫の関係」について語りまくった対談本。免疫力の70%は腸内細菌が関与していること(残りの30%は心)、腸内細菌を元気にするためには伝統的日本食(根菜・菜っ葉・果物・青物・大豆・海藻・米・魚など)がよいこと、納豆などの発酵食品は特に効果があることなどをそれぞれの専門領域から語る。
『カイチュウ博士と発酵仮面の「腸」健康法』
藤田紘一郎・小泉武夫 著
中経出版 刊
2010年5月 初版発行
両人が世界中を旅して食べた珍食奇食のエピソードも面白いが、成長ホルモンや抗生物質漬けで育てられた食肉や添加物だらけのファストフードの方こそ「珍食奇食」と言い切るのもなるほどと思う。
極にゃみ的に偏向した「ちょこっとまとめ」を。
伝統的日本食は免疫力を高めるために効果的だったのに、食の欧米化や食品添加物などによって日本人の免疫力が低下。また、行きすぎた清潔志向が却って抵抗力をなくす結果になっていること。化学調味料や添加物だらけの食品ばかりを摂ることによってアレルギー性疾患や“キレる”人が出てくる。
乳酸菌をはじめとする菌類との共生でバランスが保たれていること、免疫力に大きな影響を持つ腸内細菌だが、善玉菌だけいればいいというものではなく、悪玉と善玉のバランスが重要であること、塩素消毒された水道水や食品添加物が腸内細菌を弱らせる。
何をどう食べれば免疫力アップにつながるのか…。
日本人が伝統的に食べてきたものは根菜、菜、青果、大豆、魚、海藻、米。
魚以外は植物で、ミネラルを豊富に含み、さらに抗酸化力を持っている。これらを食べなくなってミネラル不足になると、キレやすくなるし、抗酸化力があるものを食べないと活性酸素の影響で病気になりやすくなったり老化が進む。
●身体もメンタルも健康で楽しく生きるためには免疫力UPが重要。
●玄米酵素とビタミンCはサプリで摂取するのもアリ。
●“いい加減”でストレスをためず、酒好きなら楽しい酒を毎日飲んで、楽しく笑って暮らすのが一番。
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コメント
>乳酸菌をはじめとする菌類との共生でバランスが保たれていること…
あの南方熊楠が、森羅万象の科学を究めた結果にたどり着いたのは、粘菌でした。
脳細胞の広がり方、宇宙の広がり方、粘菌の広がり方に共通点を感じますね~
牛乳は放射能の影響を受けているとヨーグルトになりません。固まらない。
乳酸菌はこれからの人類を救うカギ????かな。
投稿: オバカッチョクラブ | 2013年5月10日 (金) 14:55
原発事故以降、乳製品をほぼ積極的には摂ってません。
意識的に避けてるわけじゃないんだけど…
熊楠さんはホントに尊敬の対象。
熊野が生んだ世界的巨人ですね。
投稿: にゃみにゃみ。 | 2013年5月10日 (金) 22:44
藤田先生大好きです。先生の寄生虫本面白くて何度も読んでます。
熊楠先生も大好きです。
投稿: dragonfly | 2013年5月14日 (火) 23:35
うーん、
共通項は思いつきませんが、
どちらも面白い先生ですー。よねww
投稿: にゃみにゃみ。 | 2013年5月14日 (火) 23:43