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第11回六甲山大学ミントサロン「摩訶不思議な有馬の温泉のヒミツ」

師走のような寒風が吹いた神戸。街はすっかりクリスマスモードで華やか。
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今月の六甲山大学ミントサロンは「摩訶不思議な有馬の温泉のヒミツ」と題し、有馬温泉で一番歴史のあるお宿、御所坊の15代目・金井啓修さんにお話を伺った。

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有馬温泉は、「有馬型」と分類される世界的にも非常に特殊な温泉だそう。
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林羅山が草津・下呂とともに「日本三名泉」と称えた歴史ある名湯。
「湧くはずがない場所に、湧くはずがない湯が湧く」、摩訶不思議で稀少な温泉だそう。その摩訶不思議さとは…
火山がない西日本で、地表のわずか200m下から100度近い温度の湯が湧きだす。これは、地下60kmの深さにある上部マントルに接して液体と気体の両方性質を持つ「超臨界水」という状態になる湯が、有馬の真下にある断層を伝って湧き出しているため。高温高圧のために海水の約1.5倍の塩分やヘリウム3、抜群のリラックス効果をもたらすリチウムなどを含んだ特殊な泉質。また、湧出の際に花崗岩由来の炭酸ガス、ラジウム、ラドンも溶かし込む。泉源から湯を送る鉄パイプには、多量の炭酸カルシウムが付着するため、なんと5日に一度は取り替えないと目詰まりで使えなくなってしまうそう(だから有馬温泉は高い?)。
(ちなみに、有馬温泉の近くには、有馬の金泉とよく似た鉄さび色の湯が湧く温泉があるが、それらは「古海水型」であって、見た目は似ていても、まったく異なる泉質なのだそう。)

西暦724年に行基菩薩が、1191年に仁西上人が、1596年に豊臣秀吉が再興しているが、400年周期で地震災害に襲われてきた歴史を持つ。
地質学的には、フィリピン海プレートが沈み込む場所に位置。地下30kmの深さで上部マントルと接している白浜温泉、その奥の湯の峰温泉、さらに奥で地下60kmでプレートが地殻の奥深くへちぎれ落ちている真上にある有馬温泉は“兄弟温泉”であるらしい。

殴り書きのメモから起こしたので、間違いがあるかもしれないけれど、ものすごーく面白いお話だった。機会があればもっと詳しくお聞きしてみたい。

ちなみに、来月のミントサロンは、ちょうど一年前の第3回に登場していただいた、摩耶山天上寺副貫主、伊藤浄真さんが再登場!!ですぞ!

★オマケ情報
12月1日、18:30~テレビ朝日「奇跡の地球物語」にて
#195 有馬温泉 ~名湯を生み出す地球エネルギー~ が放映されます。
有馬温泉の摩訶不思議なナゾを映像で紹介。

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