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『一路』

文久元年(1861)、14代将軍徳川家茂の元へ皇女和宮が降嫁した年が舞台。
Itiro_1Itiro_2これまであまりテーマとして取り上げられることがなかった“参勤交代”の行列を描く。まじめで一生懸命な主人公にどこかトボけた味のお殿様など、キャラが立った個性的な登場人物が多く、テンポの良いストーリー展開でわくわくと楽しめる。中山道を東へ東へと進んでいく中で各地の名物などもさりげなく紹介され、旅心がかきたてられるのもまた心憎い。浅田次郎さんってホント、読み手のツボを押さえたプロやわ。

一路』上・下
浅田次郎 著
中央公論社 刊
2013年2月 初版発行

焼け跡から発見された家伝の「行軍録」を頼りに、次々に巻き起こる困難を解決しながら、中山道を一路江戸へ。
金叩きの陣笠に猩々緋の陣羽織でキンキラキンに飾り立てた先触れ、双子の偉丈夫の槍持ち奴、もっぱらうつけとの評判で、「大儀である」「祝着じゃ」くらいしか言わないけれどじつはけっこうお茶目なお殿様、「アッパレー」と扇を振る百万石のお姫様、行列について歩く謎の道中筮(めどき)と腕利きの髪結い、わかりやすい悪人面の悪役、etc.etc.

江戸屋敷で武術や学問に励んでいた主人公の「一路」19歳。国元の屋敷が原因不明の火災で全焼、突然に父を喪ったばかりか、なんの引継ぎもないままに御供頭(おともがしら)という参勤交代の道中を差配する重要なお役目が回ってきて…

ビジュアルが目に浮かぶような描写と、わかりやすく胸のすくようなストーリー展開で“安心”して楽しめるのがいい。映画やドラマにしやすい作りなんだろうなーとか… 中山道も歩いてみたい。

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