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『原発、いのち、日本人』と『みんなで決めよう「原発」国民投票』

「原発」をどうするのか。この極めて重大な問題は、これまでのように政府や国会が決めるのではなく、主権者である私たち一人ひとりの国民が実質的な決定権を握るべきではないでしょうか。…と提案する市民グループがある。
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みんなで決めよう「原発」国民投票

文化人などを中心に現在約6800人が賛同。私も賛同・署名しています。
★ネット署名、賛同人登録は→ココ!

Genpatuinoti2012年6月~10月にかけて、この会の賛同人でもある9名の文化人にインタビューした本が集英社新書『原発、いのち、日本人』。

・浅田次郎(作家)
・藤原新也(写真家・作家)
・ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
・レーナ・リンダル(持続可能なスウェーデン協会理事)
・辻井 喬(詩人・作家)
・豊竹英大夫(文楽・太夫)
・野中ともよ(NPOガイア・イニシアティブ代表)
・想田和弘(映画作家)
・谷川俊太郎(詩人)

極にゃみ的抜粋を少々。

 」浅田次郎さん
P19  イタリアにおける2011年6月の「原発再開」を問う国民投票に触れて
「確かに国民投票という制度が日本にあったとしたら、今、とても強力で有効な手段だと思います。こういう時にこそ有効です。選挙の意味がない時だもの。でも、ほとんどの政治家は国民投票に反対する。僕が嫌なのはね、日本の政治家が愚民思想を持っていること。自分たちは選良であって、国民は愚かであるというね。
 でも、実際にはそんなものはあり得ない。その愚民思想というものがあったら、もう民主主義と言う制度は最初からないも等しいんだから」

藤原新也さん
P51
「きょう、朝日新聞に寄稿したんだけれども、「チッソ水俣病」と「原発」はある意味双子みたいなもの。構造は、チッソ問題、沖縄問題、それから原発問題、それ以前の太平洋戦争と、もうその頃からずっと変わってないんですよ。戦争というのは国家間で争われるんだけど、これは国家を守るためにやったわけで、国民を救うためにやったわけじゃない。そこを誤解しちゃまずい。国家ってそういうものなんだ。国家は国民のためにあるんじゃなくて、国民が国家のためにある。そういうことです。

豊竹英大夫さん
P118
「(略)自分でもいろんな本や雑誌を読んだら、ほんまや、原発なんかいらん、これは危ないもんやと、目から鱗が落ちたんです。
 でね、それがわかった途端に、日本の仕組み、政治から経済から全部わかった。そのからくりがね。
(略)
既得権益とか世の中の仕組みというものがすっきりわかった。「原発」に対して懐疑的になった途端にわかったんです。」

野中ともよさん
P143
「メディアというのは、やはり作り手がいて、送り手がいる。受け手の私たち市民は、その間にある情報というパッケージングされたものを見ているわけですが、そこには必ずスポンサーという「お金」のパワーを持った力学が働くこと。民放であれ、公共放送であれ、どんなステークホルダー(関係者)が背景を成しているのかを必ず考えてごらんなさい、と子どもたちに教えるのがメディアリテラシー教育。」

想田和弘さん
P152
「(略)橋下さんの台頭の仕方を見てると、まさにナチズムが台頭してきた時期を思わせるし、このままで行ってしまったら、もしかして僕らの世代で、民主主義の息の根を止めるっていうか、次の世代に渡せなくなるんじゃないかっていう、そういう危機感です。(略)
そこで「黙ってる」ということも、もちろん僕の選択肢としてはあるんですけど、黙るということは「容認する」ということでもあるわけだから、で、それは原発の問題もそうですよね。ずっと黙ってきて無言のうちに容認してきた結果、今、この地震国に五十何基もの原発ができてしまったという現実がある。そういう過ちや怠慢を繰り返してはならないと、個人的に感じているわけです。」

P174
「文化の力」について問われて

「芸術にはいろんな機能があると思うんですけど、一番の重要な役割は、この世界を別の観点から見るということなんですね。別の世界観を提示する、あるいは価値観を提示するということなんです。あるいはひっくり返すと言ってもいい。主流の価値観というものがあって、だけどそれがちょっとこう見ると違うんじゃないのとか、こういうふうにも見えるよねっていうことを示すのが芸術の役割だと思うんです。
 その役割を果たすべき芸術がどんどん弱まっているというか、潰されつつあるというのは、今ほんとにゆゆしき問題で、特に今は価値観というのが非常に単線化してきていて、それを一言で言うと資本主義価値観なんですけど、つまりお金になるものは善で、お金にならないものは悪だと。これは原発もそうなんですね、原発も資本主義的な価値観に乗じて立地してきたわけですから。というのは、やっぱり地元に対しては、電力消費地の人たちはお金をやるから我慢しろって言うし、地元の人たちはお金もらっているんだから、漁場が荒れても生命が危険にさらされても我慢する、という。そのお金という価値観、なんでもお金ではかるという価値観が、たぶん冷戦が終わって以降もう手つかず、もう荒れ狂っている気がするんです。」

谷川俊太郎さん
「(略)意識下のほうで、非常に小さいことかもしれないけれども、変化が起こってるっていうふうに思いますね。
 詩って、僕、そういうものだと思ってんですよ。権力の力とか、金の力とか、全然違うところに言葉の、詩の力があると思ってて。それはたとえて言うと、素粒子みたいなものだと思うのね。だから、全然目にも見えないし、すごく僅かな力なんだけど、素粒子がなけりゃ世界ができなかったわけじゃないですか。素粒子レベルで変わるっていうことが、結局、いろんなものの変化の一番の元だと思うから、そういう本当に微妙な変化、メディアなんかでは絶対つかまえられないし、言葉でもうまくつかまえられないような意識下の変化というものが少しずつあるというふうには、僕は感じるんですけどね。」

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コメント

今日の来日に関する報道で
そこはかとなく大きな圧力が秘密裏にかけられていたのだと腑に落ちましたね。
出版社の友人が拉致された時も身震いするような恐怖に襲われたけれど…

今の状況も恐ろしいほどの圧力ですな。

投稿: オバカッチョ | 2014年4月24日 (木) 00:18

拉致… 
こわっ。

ホント、いろんなことが深い闇の中です。
「腑に落ちた」ところでこの流れをどうにかできるのか。

でも、一般市民が知ることを希求し続けることが大事ですよね。

投稿: にゃみ。 | 2014年4月24日 (木) 06:56

>素粒子レベルで変わるっていうことが、結局、いろんなものの変化の一番の元だと思うから…

本当にそうですよね

相変わらずビンゴ~!な お言葉。
もう、ただうなずくだけ。

皆が自分の“良心に従って”、
できることを続けていくことが素粒子レベルに変化を喜たらす
良心に従って…というところがミソなんですけどね。

投稿: 同人 オバカッチョ | 2014年4月24日 (木) 14:14

利益に目がくらんだ者がいようが、
権力を盲信する者がいようが、

ともかく自分は「良心」に従って
なしうる最良のことを…

自分自身はどんなに微小であっても、
良心の素粒子であることを。

投稿: にゃみ。 | 2014年4月24日 (木) 14:57

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