『脱資本主義宣言 グローバル経済が蝕む暮らし』
経済成長至上主義、過剰消費、食料、貧困、環境破壊――「グローバル企業」が儲けるために、世界中に搾取の構造が蔓延。そして“豊かな国”の浪費が“貧しい国々”を苦しめ、紛争が起きたり、環境破壊が進んでいる。
グローバル経済に蝕まれて「何かがおかしい」今の情勢をどうすべきか…
『完全自殺マニュアル』で話題を呼んだフリーライターが12年ぶりに出した新刊。一人でも多くの方に読んでもらいたい一冊。
『脱資本主義宣言 グローバル経済が蝕む暮らし』
鶴見 済 著
新潮社 刊
2012年6月 初版発行
【鶴見 済『脱資本主義宣言』刊行記念インタビュー】ぼくらは経済の奴隷じゃない
★ココ!
ちょこっと抜粋。
「はじめに」から
「経済のためだから、理想論ではなく現実問題として、仕方がない」。
こんな言葉の前に我々は、どれだけ多くのことを諦め、思考を停止させられてきたことだろうか。それが戦後「エコノミック・アニマル」と呼ばれてきた、日本に生きる我々の姿だ。その行き着いた先が、あれほど悲惨な原発事故を起こしても、まだ「経済のため」に原発をやめると決められないこの現状なのだ。それは原発に限ったことではない。
時々、「これをおかしいと思うのは、自分だけなのだろうか」と不思議な気分になることがある。
(中略)
そして十分足りているものをさらに買わせるためには、おびただしい広告が必要だ。
それらの帰結として出てくるおびただしいゴミの問題は、生産を減らすことではなく、膨大なエネルギーを費やすリサイクルで解決しようとしている。
(中略)
我々はこれを続けるしかないのだろうか?こんなふうに物を買っては捨て、作っては壊し、右のカネを左に動かしながらカネを稼いで生きていくしかないか?それどころか、これを続けるのはマズイのではないか?誰だってそう思うはずだろう?
けれどもこんなことを考えていると、「経済のためだから仕方がない」の言葉が思考停止を迫ってくる。
(中略)
それでは、経済の仕組みに代わるモデルとなる別の仕組みとは何か? カネでない価値観をどこに求めればいいか?
本書がその一例として取り上げているのが、自然界の仕組みや自然界とのつながりだ。
(中略) 喜ぶべきことに、この経済の仕組みの勢いが強まるほど、それに抵抗する力も強くなっている。世界ではむしろここ十数年の間、グローバル化する経済への怒りが噴出している。
この国でも、カネを介した関係に奪われた本来の人と人のつながり、人と地域のつながり、人と自然のつながりを取り戻す動きは盛んになっている。
(中略)
考えてみればそれも当然のことだ。経済やカネは、我々がよく生きるために役立てばいいのであって、我々がそのために人生を犠牲にするのは間違っているのだから。
電通PR戦略十訓(1970年代)
1.もっと使わせろ
2.捨てさせろ
3.無駄使いさせろ
4.季節を忘れさせろ
5.贈り物をさせろ
6.組み合わせで買わせろ
7.きっかけを投じろ
8.流行遅れにさせろ
9.気安く買わせろ
10.混乱をつくり出せ
| 固定リンク
コメント
???
投稿: にゃみ。 | 2014年5月21日 (水) 19:11
嘘も、百編言えば、本当になる。by アドルフ ヒットラー
投稿: 田嶋文幸 | 2014年5月21日 (水) 17:53