吉村家防風林と「すべきはべき」
先日の小辺路ツアー、三浦峠越えで語り部の岩本氏に教えていただいた件。
歴史にも地元習俗にも非常に造詣が深く、自然科学から宗教まで幅広い知識をお持ちの上北山村の岩本さん説では、従来「防風林」とされてきたこれらの杉は、じつは「すべきはべき」という建造物があったために“こうなった”のだそうだ。
「すべき」は「統べき」で、「はべき」は「はべる」の名詞形で「敷き詰める」というような意味だそう。
何本かの樹を一定の高さに切って、その上に板を渡して敷き詰めた構造物を利用する習慣がこのあたりの地方にはあったそう。子どもの頃に登って遊んだこともあるとか。
防風林であるというのが定説で、十津川村の教育委員会が設置した現地の案内看板にもそう書かれているが、実はその「すべき」の跡ではないかとのこと。
そう言えば杉って普通はまっすぐ育つもので、防風林なら間隔を狭く密植するべきで(すべき!)、こんな樹形になるのは幹が切られたために萌芽更新したと考えるのが自然かも。しかも、この立地で防風林が有効?とも思う。平野じゃないし。
昨年秋に発行された『日本のロングトレイル』では、大扉にこの写真↑(カメラマン宮田幸司氏)が使われている。
威風堂々として印象的な樹々だが、幹の周囲7~8m、推定樹齢500年。
三浦口の登山口すぐそばに、無人販売所があり、地元産の原木しいたけや加工品などを販売しているが、こんな手拭いも売られているのだけど。
防風林じゃない説が出てますけどー。
でもデザインがカッコいいのでお土産に買ってきた。
つり橋の手前、左側にあるお店。今はちょっとお休みされている民宿 岡田さんの出店。地元産の木を伐り出して、地元で育てている安心なシイタケがお安く買えます。
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