『「消費」をやめる 銭湯経済のすすめ』
平川克美氏著『小商いのすすめ~「経済成長」から「縮小均衡」の時代へ』に続いて(2年半後)書かれたものということで読んでみた一冊。これまたいろいろと“腑に落ちる”内容だった。
巻頭から
「消費者であることは、半ばは自分で選び取っていますが、半ばは企業や市場にコントロールされています。 その状態から、決意して逃避しなければならないと、わたしは思うのです。いや、決意なんて大げさなものではなくてもいいんです。アイデアをちょっと変えてみる。 では、どうするか——。それをこの本をとおして考えていきたいと思います。」
グローバリズムも成長幻想も、もう本当にいらない。しつこいようだが、TPPは地球外追放すべきだと思ってる。
成長しなくてもやっていける社会体制に軟着陸させること(縮小均衡)、貨幣の消費を極力しない仕組み(貨幣経済から贈与経済へシフト)、そんなものを探っていけばいいのではないか。
『「消費」をやめる 銭湯経済のすすめ』
平川克美 著
ミシマ社 刊
2014年6月 初版発行
抜粋してるヒマがないので、超雑なpickup要約。
・生きていく上での価値観を変えることで、消費行動を変えることができる。
・生産者としての側面を回復する。
・金銭一元的な価値観は都市化の必然で、共同体が崩壊したあとに身を守ってくれる最後の砦がおカネ
→その結果、カネ持ちか貧乏人かというカテゴリーに分類され、顔のない消費者として扱われるように
→「脱・消費」によって自分の顔を取り戻す
・断捨離が有効なのは、自分にとって不要なものをそぎ落とすことによって、人間性を回復すること
・ウォルマート(に、代表される大手流通業)の問題は、地域の小売店をなぎ倒していくだけではなく、収益が悪くなるとさっさと撤退し、結果的にその地域には買い物ができるお店がなくなって住民が不自由になるという点。
※だから、極にゃみ的には大手チェーン店では買わないし、コンビニやファストフードは利用しないのだ。
・「グローバル標準」の実体は、「英米のローカルな仕組み」にすぎない。
※「絶対核家族」であり、子どもは大人になると親から離れて独立=消費社会に最も適している
アジア諸国は元々共同体的な家族観があり、相互扶助的な仕組みが働いていた
・「買ったらものすごく値の張るもの」は贈与で回していく
※たとえば、「着物」は買うものではなくもらうもの などなど。
(続き・・ 暇をみてそのうち追記するかも)
★同じ著者の作品
『小商いのすすめ 「経済成長」から「縮小均衡」の時代へ』
『脱グローバル論 日本の未来のつくりかた 』(共同執筆)
『グローバリズムという病』※
★これまでに読んだ“そういう系”の本
『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』
『里山資本主義』
『脱資本主義宣言 グローバル経済が蝕む暮らし』
『脱グローバル論 日本の未来のつくりかた』
『食の終焉 グローバル経済がもたらしたもうひとつの危機』
『「里」という思想 』
『今ある会社をリノベーションして起業する~小商い“実践”のすすめ』
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