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隆祥館書店「七本槍蔵元 x かむなび店主ほろ酔いトークイベント」

野暮用片して七本槍蔵元 x かむなび店主によるほろ酔いトークイベントへ。Dsc01174
熊野街道からちょい東の隆祥館書店主催、月刊誌「一個人」とコラボ。
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冨田酒造の若き蔵元さんと、「かむなび」店主いとがー先生のアテを味わいながらトークを楽しむという贅沢なひととき。
極にゃみ的には、かむなびに前回行ったのはもう2年半も前…。

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定員イッパイ50名がすし詰め状態になりつつ、酒とアテが配られた。まずは、純米搾りたて生酒 山田錦(26BY)、純米大吟醸 滋賀渡船6号(25BY)。
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夕方生きたまま届いたという琵琶湖産本モロコの白焼き(島らっきょう酢)、蕪寿司、アオサのわら灰こんにゃく。
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七本鑓冨田酒造の紹介、焼酎のメーカーに就職していた泰伸さんが蔵に戻った経緯、日本酒業界の状況、米について、蔵の経営についてなどをいとがー先生が聞き出しながら進行。後半で特別純米 玉栄60%(25BY)、純米酒 玉栄80%(24BY)を燗で。
それにしても隆祥館二村社長、美しいわー。

ばくばくっと要約。
・日本酒を作っている蔵はここ20年ほどで半減し、現在約1200蔵くらい。日本で消費されているアルコール飲料のうち日本酒はわずか5~6%。
・滋賀県ではかつては飯米「日本晴」での酒造りが主流で、多くの蔵は灘などの大手メーカーの桶買い用の酒を作ってきて、富田酒造でも同様だったが、薄利多売から生産量を減らして自分が納得できる酒造りに転換した。
・蔵を継ぐことを決めて戻ったときは、古くからいる杜氏さんと対立することもあってたいへんだった。かつて季節労働者だった杜氏さんも今は社員化しているので、今後は自家米作りにも取り組みたい。
・地元産の米にこだわり、「玉栄」をメインに、「吟吹雪」、「山田錦」、「渡船」などを使用。幸い、地元で若手の米専業農家と出会い、7割くらいを契約農家で栽培してもらっている。
・「渡船」は古くから地元にあった品種で、山田錦の父方にあたるが、昭和30年代に途絶えていたものを復活させた。背が高くコンバインでの刈り取りに向いていないので扱いがとてもたいへん。「吟吹雪」は滋賀県だけの品種。
・市場では香り立ちが華やかな吟醸酒が人気だが、米の味がしっかり味わえる食中酒にも力を入れており、精米歩合の高すぎないものも作っている。
・酵母にもこだわって、蔵付酵母の培養にも取り組み中、試験的に仕込みもやっている。
・全国には同世代の若い蔵元も多い。親の時代には、ほかの蔵との交流はほとんどなく、つくり方を教えあうというようなことは想像もつかなかったが、今では情報交換をしながら共存共栄で交流している。

七本鑓はとても好きな銘柄だけど、ますます好きになったかも。かむなびさんにもまた行きたいなぁ。

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