『安倍首相から「日本」を取り戻せ!!』
「内田樹が語る『街場の戦争論』~グローバリズムと憲法九条~」で購入。第1章「安倍さん、あなたの軍事論は間違っている」、第2章「九条が最強の武器である」、第3章「安倍さん、あなたの歴史認識は間違っている」、番外「あなたの愛国心は間違っている」からなる。
「集団的自衛権で危険にさらされる」「安倍さんのデタラメな理屈を検証する」など、安倍さんのリアリティに欠ける空論をザクザクと論破。
平易な言葉遣いで、出典や引用先をはっきりと示し、事実を理路整然と組み立てた非常にわかりやすい本。全編通して読み応えのあるお勧めの一冊だ。
※ちなみにこの表紙、ご本人は「玄関に置いとくと魔除けにもなります」と…撮影たいへんだったらし。
『安倍首相から「日本」を取り戻せ!!』
泥 憲和 著
かもがわ出版 刊
2014年11月 初版発行
★参考サイト:法学館憲法研究所 今週の一言(2014年12月1日)
「安倍首相から『日本』を取り戻そう」泥憲和さん…ココ!
2章「九条を手放すわけにいかない理由」では、なぜかその成功がほとんど国内で知られていない日本の偉業について解説。
1991年に日本がホスト国として実現した「国連軍備登録制度」は、「武器輸出三原則」によって紛争国への武器輸出に利害関係を持たない日本だからこそ、各国を説得でき、いくつもの紛争拡大を未然に防いで世界規模の平和維持に貢献。
また、戦争状態にある国で、まずは双方の兵力を引き離し、次に武装解除させ、最後に兵士を社会復帰させて国情を安定させる「DDR」という国際プロジェクトは、これまでに39ヶ国で試みられたもののことごとく失敗。シエラレオネ、アフガニスタン、ネパールの3例だけが成功したが、いずれも日本が関わったもの。ほかにもフィリピンのミンダナオ島でも長く続いた民族紛争を終結させた例があるが、いずれも「丸腰」で「憲法で戦争放棄をした国」だからこそ信頼された、と書かれている。
“もっと知られるべき”ことがたくさん詰まった一冊だ。ぜひご一読を。
内田樹さんと並んでサインに応じる泥憲和さん。
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