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『ふるさとを元気にする仕事』

さびれてゆく地方の商店街、放置されて荒れた山林、失われているFurusato_genki地域のコミュニティ…転換期にある「ふるさと」をどうするのか―。コミュニティデザイナー・山崎亮さんによる新作。

『ふるさとを元気にする仕事』
(ちくまプリマー新書)
山崎 亮  著
筑摩書房 刊
2015年11月 初版発行

★新雅史氏、増田寛也氏、伊藤洋志氏書評…ココ!

極にゃみ的に気になった部分を少し引用。

P13 はじめに から

 いまの日本は、人口が一億人以上いることを前提にした仕組みが数多くあります。100年前から始まった人口増加の流れの中でできあがった社会保障などの仕組みを維持したまま国を成長・発展させるには、人口を減らさない努力が必要になります。しかし、人口減少をやみくもに問題視するのではなく、減ることを“自然な変化”としてとらえるほうが、長期的には正しい選択ができるように思うのです。つまり、いまの国の仕組みを見直しながら、幸せに人口を減らしていくことができれば、新しい国のかたちが見えてくるのではないか、と。

当たり前のことだが、永遠に成長を続けていくものなどあり得ない。
成熟期に入っているこの国で、いや、地球規模で見たところで、これ以上人口が増えて行っていいわけがない。
有限の資源のなかで、いかにみんなが平和に幸せに暮らしていけるかということを考えなければ。
企業の「競争原理」ではもうこの局面は解決できない。
他者を追い落としてでも自分だけが成長しよう、儲けようという考え方ではこの地球は維持できなくなるのは火を見るよりも明らかなこと。

統計によると、1960年以降、約2000もの集落が無人化し、現在、共同生活の維持が難しくなっている限界集落は1万カ所を超えているとか。
1940年代には、国民の8割がいわゆる“中山間離島地区”に住んでいたが、戦後の高度成長期に都市部に人口が集中し、50年間で8割が都市生活者となって人口比率が逆転した。
その結果、千年以上も続いてきた、伝統的なこの国の生活文化が消滅の危機に直面していて、耕作放棄地や放置された人工林などで国土が荒廃している。
水も、穀物も、野菜も、肉も、魚も、木材も、工場では作れない。人工的に作ることはできないのに。

いまこの国の食料自給率は、カロリーベースで約39%だが、都市部でみれば、東京は1%、大阪は2%。
生産力をもたない地域に暮らすということは、生活に必要なものを化石資源を使って遠路運ばなくてはならないということ。
さらには、生産力をもたないエリアに多くの人が集中して暮らしていると、大規模災害が起きた時にいったいどうなるか…。

ほんの100年ちょっと前まで、食料自給率は100%で、エネルギーはバイオマス。環境容量の中で、極めてサステイナブルな社会が実現していた。
江戸時代の社会の仕組みがいいというわけではないけれど、「環境容量の範囲で地域の暮らしを維持する仕組み」というものに着目して、少しいろいろなものごとを見直してみてもいいのではないか。

産業革命後、資本家に雇われて働くというスタイル、「労働者」という存在が一般化した。
その「労働」とは、効率化のために大規模化すればするほど分業化が進み、一人一人の作業はパートでしかなくなる。
断片化された労働には、充足感も働く喜びも希薄で、創造性もない。
けれど、都市で暮らしていくためには、自分の時間と労働力を売って賃金を得て、生きていくための食糧やその他の必需品を買うしかない。
お金がなければ生きていけないので、嫌でも何でも、ともかく働く。そんなスタイルが都市生活者には当たり前で、誰もそれを疑うことなく、「また今日も仕事だ」としぶしぶ出勤する。休日は「やっと自分の時間だ!」と楽しむけれど、それも「消費活動」にすぎなかったりする。

そんな“あたりまえ”をちょっと見直して、働くことが自分自身の喜びになるような、そんなヒントが詰まった一冊。

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