『農家が教える 微生物パワー とことん活用読本』
味噌に漬物、微生物のことは食の分野でもとても興味があるのだけど、農業でもやはりそのパワーを活用する動きが活発になっているらしい。
農文協が発行している「農家が教える」シリーズで、微生物資材について詳しく解説した一冊が面白かった。
『農家が教える 微生物パワー とことん活用読本: 防除,植物活力剤から土つくりまで』
農山漁村文化協会 編
(小久保恭洋ほか農家60余名、藤原俊六郎、臼木一英、石井孝昭、成澤才ひこ、木嶋利男、草刈眞一、百町満朗、小林紀彦ほか研究者らによる)
2013年1月 発行
病害虫防除から植物の活性を高める作用まで、いろいろな効果がある微生物のパワー。その原料となるのは、米ぬかや生ごみ、刈り草、落葉など身近にあってごみとして処理されているようなもの。それらを使って乳酸菌や酵母などの有用菌を増やして、畑に施用するという実例を多く紹介している。
愛媛県産業技術研究所が開発した、「えひめAI(あい)」と名付けられた微生物資材。
【材料】500mlペットボトルで作る場合
ぬるま湯 250㏄(約42℃、発酵すると泡が噴き出るので作る容器の半分くらい)
砂糖 15g
ドライイースト 5g
ヨーグルト 25g
納豆 0.1粒(上記の湯で容器やフィルムを流すだけでも)
【作り方】
上記材料をペットボトルに入れて24時間保温。
※発酵するとガスが発生するので、ふたはゆるめておくこと
茄子やかぼちゃのうどんこ病、スターチスの灰色かび病、水稲のいもち病、アスパラのダニ、ミニトマトのコナジラミなどに効果があった実例も紹介されている。堆肥の発酵促進にも役立つらしい。
米ぬかや、納豆の空きパックを使って作物の病気予防をしている例も。
土の上にうっすらと米ぬかを撒いて、食べた後の納豆パックを置いておくだけで、納豆菌が米ぬかを餌に増殖し、うどんこ病、灰かび病などを寄せ付けない効果があるのだとか。これはやってみないと。
堆肥のつくり方もいろいろ紹介されていて、場所さえあったらやってみたいなぁと思った。
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