« お便りいろいろ。 | トップページ | “おとな旅・神戸”市民アドバイザー交流会 »

『亡国記』

ここ数年は小説ってほとんど読んでないのだが…久々に読んだのが本書。
Boukokuki東北大震災から6年後の2017年に南海トラフ地震が発生して静岡県のシマオカ原発が爆発。百キロ圏内にいた人々は死滅し、本州と四国は高濃度汚染で人の住めない土地となる。北と西に逃れた人々はかろうじて生き延びたが、北海道はロシア軍、九州は中国軍の支配下に。
フクシマ後に放射能汚染から子どもを守るために京都へ移住していた主人公は、事故の報に触れるや、直感に従ってマイカーで西へ避難を開始。福岡から海を渡り、韓国、中国、リトアニア、ポーランド…と逃れていくさまが描かれている。
いろんな意味で、リアリティが恐ろしい作品。

『亡国記』
北野慶 著
現代書館 刊

★東京新聞「最悪」想像する力を
  原発事故テーマに『亡国記』執筆 北野慶さん(作家)…ココ!
★北海道新聞インタビュー「「亡国記」を書いた 北野慶さん」…ココ!

とっさの判断でギリギリの状況から逃げ続ける主人公父子だが、ロンドンでは品のいい老夫婦が「ジャップが! 国を滅ぼし、世界中に放射能をまき散らしながら、いい気なもんだ」と吐き捨てるのを聞き、その後移民として受け入れてくれたカナダでは難民排斥集会で「ジャップ、ゴーホーム!」という憎悪の叫びを聞かされる。
 …本当にありそうなストーリーだ。今でもすでに、太平洋を汚染し続けているこの国は、世界中から憎まれても仕方がないと思う。

「福島があの程度で済んだのは、とてつもない偶然。宝くじの一等賞当せんくらいの幸運が重なったといわれる。だったら、思い切り想像力を働かせて、最悪のシナリオをつくり、疑似体験で、読者に危機感を持って考えてもらえたらと。原発に関心のない人にこそ読んでほしいと思った」とは著者の弁。

本当に、止めないといけないと思う。この国の原子力発電所。

|

« お便りいろいろ。 | トップページ | “おとな旅・神戸”市民アドバイザー交流会 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« お便りいろいろ。 | トップページ | “おとな旅・神戸”市民アドバイザー交流会 »